ドル円 【予想・見通し・動向】10月のCPI指数が1990年11月以来31年ぶりの大幅な伸びとなりFRBが予想よりも早く利上げに動くという観測で急激なドル高に テクニカル分析・ファンダメンタルズ分析 CFTCポジション比較 2021年11月12日(金)の週を終えて
2021年11月08日(月)から11月12日(金)の週を終えて
ドル円の最新の動向を解説します。
- ドル円の1週間のファンダメンタルの出来事と値動きの解説
- テクニカルの分析
- ドル、ユーロ、円の投機筋や個人投資家のポジション状況を比較して市場心理の解説
これらの情報を総合的に分析して
今後のドル円の相場展開の予想や見通しを立てて行きます。
この記事を最後まで見るメリットは
ドル円の最新の動向や
ドル全体の最新の動向をすべて把握できる事です。
もし途中から市場に参加したとしても
ドル円カテゴリにある記事を見直してもらえれば
1週間ごとの流れを記録しているので
容易に相場環境を認識できると思います。
それでは、各章を見て行きましょう。
ドル円 テクニカル分析・ファンダメンタルズ分析 CFTCポジション比較から相場の強弱を予想(2021年11月12日(金)の週を終えて)
解説の流れは以下の通りです。
- ファンダメンタル分析
- テクニカル分析
- ポジション状況
- 週の終値の動向
ファンダメンタルズ分析と値動き
2021年11月08日(月曜日)から11月12日(木曜日)の週のファンダメンタルズを分析していきます。
この1週間のドル安とドル高の要因を要約すると
ドル高の要因は以下のとおりです。
- 10月のCPI指数が1990年11月以来31年ぶりの大幅な伸びとなりFRBが予想よりも早く利上げに動くという観測
ドル安の要因は以下のとおりです。
- 先週の下落の流れを引き継いでドル円は下落(利上げを急がない観測からの株高からのリスクONのドル安という流れ)
- CPI指標発表前に様子見ムードからのポジション手仕舞いからのドル安
- ミシガン大学が発表した11月の消費者信頼感指数が2011年11月以来の低水準となった事でインフレにより消費者心理の悪化からドルが売られた
2021年11月08日(月曜日) FX ドル円 ファンダメンタルズ分析
先週の下落の流れを引き継いでドル円は下落した。
先週は利上げを急がない観測からの株高からのリスクONのドル安という流れとなっている。
高値113.662 → 終値113.225(-43.7pips下落)
(12時台~13時台)
2021年11月09日(火曜日) FX ドル円 ファンダメンタルズ分析
明日のCPI指標発表前に様子見ムードからのポジション手仕舞いからのドル安となっている。
ただ10月の卸売物価指数(PPI)は前月比0.6%と9月の0.5%より加速していると言われており
高インフレが当面続くという見方が台頭しているが
連銀総裁たちはインフレの行方は2022年までは分からないとかインフレは一過性だとか言ってはぐらかしている・・・。
つまり発言から利上げは急がない連想からのドル安になってる感じ。
高値113.286 → 終値112.824(-46.2pips下落)
(8時台)
2021年11月10日(水曜日) FX ドル円 ファンダメンタルズ分析
注目されていた10月のCPI指数は6.2%となり
1990年11月以来31年ぶりの大幅な伸びとなりFRBが予想よりも早く利上げに動くという観測からドルがブチ上げた。
昨日の連銀総裁のハメ込み相場から一転して高値をブチ抜くという喜劇を起こしている。
ロンドン時間からブチ上げてるので
このネタは知ってましたかのような動きをしている。
安値112.770 → 終値113.903(+113.3pips上昇)
(12時~13時台)
2021年11月11日(木曜日) FX ドル円 ファンダメンタルズ分析
高値を少し更新してヨコヨコで終了した感じ。
引き続き昨日のCPI指数の結果を受けたドル買いが優勢という感じ。
安値113.802 → 終値114.054(+252pips上昇)
(22時台~23時台)
2021年11月12日(金曜日) FX ドル円 ファンダメンタルズ分析
ミシガン大学が発表した11月の消費者信頼感指数が66.8となり2011年11月以来の低水準となった事で
インフレにより消費者心理の悪化からドルが売られたと言われている。
↑これ普通だとFRBは利上げに動くという連想にならないのが謎なんだが・・・?
市場は適当な解釈で週末の利確下げしてるだけでは?とも見れる。
高値114.296 → 終値113.910(-38.6pips下落)
(10時台~11時台、14時台)
ドル円 テクニカル分析
ドル円のテクニカル分析をしていきます。
直近のレジスタンス
114.7x
先週と見通しは変わらず。
とりあえず114.7で折り返した。
当面はここを抜けるかどうかって所だろう。
注目されていたFOMCはテーパリング開始は織り込み済みという
都合の良いワードで片付けられて
利上げについてはインフレは一過性だからという事で早期利上げも遠のいている・・・。
でもインフレ指数は高インフレ持続しそうって感じで出てるんだよなぁ・・・。
でも連銀総裁たちがインフレは一過性だからというポジショントークしてるのが匂うな。
利上げする感じになったら抜けるのかな?
直近のサポート
112.04
113.20
112.7xあたりで押し安値を形成している。
この辺サポートになった感じだなぁ。
円のCFTCの大口のポジション状況
週末に発表されるCFTCのポジション状況を記録して
合わせてiFOREXで見れる個人投資家のポジション状況を比較して
市場参加者の心理を紐解いて、今後の相場展開を予想していこうと思います。
また、ドルインデックスやユーロドルのポジション状況を比較する事で
ドル全体の相場を把握して、ドル安なのかドル高なのか方向性を占っていきます。
基本的に個人投資家が多めに持っているポジションは負け易い傾向にあるので
それを基本概念に入れて市場心理を解説していきます。
円のCFTCのポジション比較
この週はCFTCの発表が無かったので次週に持ち越し。
ドル円の個人のポジション状況
また個人投資家のショートが増えてる。
こりゃ114.7超えてくるかもしれんな。
ドル自体のポジション状況を比較
この週はCFTCの発表が無かったので次週に持ち越し。
ユーロドルの個人投資家のLが9月17日の週からずっと多いまんま。
こりゃドル高トレンドが形成されたかもな。
まぁ見通しは変わらずユーロドルは長期的にパリティ付近までドル高が進むんじゃないかな。
なので戻りを見せた所で売って行くのが無難だと思う。
となるとドル円も上昇するだろうな・・・。
週の終値を比較
2020年12月04日の終値 104.180 (+18.4pips上昇)
2020年12月11日の終値 103.925 (-25.5pips下落) イギリスとEUが通商協議でもめて合意無き離脱の可能性が高まる
2020年12月18日の終値 103.260 (-66.5pips下落) FRBが緩和とゼロ金利維持 アメリカで新型コロナワクチンの接種が始まる
2020年12月25日の終値 103.594 (+33.4pips下落) イギリスで新型コロナウイルスの変異種が発見される
2020年12月31日の終値 103.304 (-29pips下落) イギリスとEUが通商協議で合意、アメリカで9000億ドル規模の新型コロナ追加経済対策法案が可決
2021年01月08日の終値 103.954 (+65pips上昇) アメリカの長期金利が1%台を回復したのを受けてドル買いに
2021年01月15日の終値 103.861 (-9.3pips下落) バイデン氏の刺激策は時前に発表されていたので、利益確定売りで市場はリスク回避の流れになった
2021年01月22日の終値 103.740 (-12.1pips下落) バイデン大統領就任式完了!女性初の財務長官に任命されたイエレン氏はバイデン大統領の経済対策を支持する意向
2021年01月29日の終値 104.691 (+95.1pips上昇) ロビンフッダーが暴れた週
2021年02月05日の終値 105.306 (+61.5pips上昇) バイデン大統領が1兆9000億ドルの必要性を改めて表明
2021年02月12日の終値 104.909 (-39.7pip下落) テスラがビットコインに投資するって言ってドル安が加速
2021年02月19日の終値 105.417 (+50.8pips上昇) 日経225が30年ぶりに30000万円回復
2021年02月26日の終値 106.530 (+111.3pips上昇) アメリカの長期金利が上昇してSP500の配当利回りを超えた事で株安のドル高が進行
2021年03月05日の終値 108.206 (+167.6pips上昇) FRBパウエル議長は長期金利に介入する気はない。政策路線の変更もなし。市場参加者は失望してドル買いに
2021年03月12日の終値 108.979 (+77.3pips上昇) アメリカで1兆9000億ドルの経済対策法案が成立しました
2021年03月19日の終値 108.870 (-10.9pips下落) 日銀が長期金利の上下動を許容し、ETF買い入れを日経225からTOPIXに切り替え
2021年03月26日の終値 109.509 (+63.9pips上昇) バイデン大統領が新型コロナワクチンの普及の倍増すると発表(1億回→2億回)
2021年04月02日の終値 110.649 (+114pips上昇)
2021年04月09日の終値 109.658 (-99.1pips下落) バークシャーが円建て社債を発行。イギリスのファンドが東芝の買収を提案(2兆円規模)
2021年04月16日の終値 108.769 (-88.9pips下落) 米長期金利の大幅下落で。NZとポンド主導でドル安に
2021年04月23日の終値 107.876 (-89.3pips下落) バイデン大統領が富裕層を対象にキャピタルゲイン増税の案を出してくる。日本が緊急事態宣言
2021年04月30日の終値 109.320 (+144.4pips上昇) 早期テーパリング懸念でドル買い圧力 → FRBパウエル議長はテーパリング議論は否定している
2021年05月07日の終値 108.573 (-74.7pips下落) 非農業部門雇用者数変化が市場予想よりもかけ離れた低い数値が出た事でテーパリングや早期利上げの可能性が遠のいた
2021年05月14日の終値 109.197 (+62.4pips上昇) CPIと求人統計の上昇でインフレ懸念が台頭
2021年05月21日の終値 108.951 (-24.6pips下落) ビットコインの急落とFOMC議事録要旨でテーパリングの議論の可能性が浮上した事
2021年05月28日の終値 109.724 (+77.3pips上昇) バイデン大統領の6兆ドル規模のインフラ投資計画の報道で一気にリスクONの流れ
2021年06月04日の終値 109.399 (-32.5pips下落) 5月非農業部門雇用者数変化が予想より悪かった事で急激なドル安に
2021年06月14日の終値 109.629 (+23pips上昇) 5月の米CPIが1年9カ月ぶりの伸びだったのに発表後はドル安。次の日、来週FOMCがあるしインフレ上がってるからという理由を蒸返して急激なドル高で終わる
2021年06月18日の終値 110.217 (+58.8pips上昇) ★FOMCが利上げの前倒しを発表(2022年~2023年中。従来は2024年だった)
2021年06月25日の終値 110.686 (+46.9pips上昇) 先週ちょっと売り過ぎちゃいましたね(テヘペロ)で全市場で巻き戻しの動きとなった
2021年07月02日の終値 111.021 (+33.5pips上昇) 3つの雇用統計があったがどれも予想よりはよく内2つはドル高、週末は大きくドル安に振る
2021年07月09日の終値 110.115 (-90.6pips下落) 東京の4度目の緊急事態宣言で急落
2021年07月16日の終値 110.048 (-6.7pips下落) サンダース英中銀の刺激策縮小発言と日銀黒田総裁の物価目標2%まで政策変更をしない発言で円安
2021年07月26日の終値 110.547 (+49.9pips上昇) デルタ株感染が懸念され株は暴落したが、速攻で買い戻されてリスクONの流れに
2021年07月30日の終値 109.659 (-88.8pips下落) FRBパウエル議長がテーパリング開始には問題がまだある事や利上げには程遠いと発言してドル安に
2021年08月06日の終値 110.148 (+48.9pips上昇) FRBクラリダ副議長が2022年末までに利上げの準備が整う可能性がある事を発言して急激なドル高に
2021年08月13日の終値 109.585 (-56.3pips下落)
2021年08月20日の終値 109.776 (+19.1pips上昇) ダラス連銀総裁がデルタ株の影響で経済が失速するなら自信の金融政策の考えを調整すると匂わせ発言してドル安、円安に
2021年08月27日の終値 109.845 (+6.9pips上昇) ジャクソンホールでパウエル議長の発言がハト派と受け取られて急激なドル安・株高となった
2021年09月03日の終値 109.695 (-15pips下落) 8月非農業部門雇用者数変化がすこぶる悪くてドル安に
2021年09月10日の終値 109.907 (+21.2pips上昇)
2021年09月17日の終値 109.823 (-8.4pips下落) 8月の米小売り指標が良くて来週のFOMCでテーパリング観測からのドル高
2021年09月24日の終値 110.730 (+90.7pips上昇) FOMCで早期利上げとテーパリングが示唆されて急激なドル高に
2021年10月01日の終値 110.974 (+24.4pips上昇) 米長期金利に釣られた形(FRBのテーパリングと利上げの思惑で)
2021年10月08日の終値 112.225 (+125.1pips上昇)アメリカの債務上限の合意が発表されリスクが過ぎ去った。雇用が悪かったがFRBが11月にテーパリング開始を変更しない見方となっている
2021年10月15日の終値 114.254 (+202.9pips上昇) 11月頃にテーパリング着手するだろうとの見方と世界的なリスクONの流れで急激な円安に
2021年10月22日の終値 113.493 (-76.1pips下落) 世界の中銀がFRBより早く利上げに動くとの見方。FRBパウエル議長が何故か利上げに消極的
2021年10月29日の終値 114.014 (+52.1pips上昇)
2021年11月05日の終値 113.354 (-66pips下落) FOMCは11月テーパリング開始決定。でも織り込み済みでドル安。イギリス中銀が利上げをしなかった事で失望感からドル高・円高のダブルパンチ
2021年11月12日の終値 113.910 (+55.6pips上昇) 10月のCPIが1990年11月以来31年ぶりの大幅な伸びとなりFRBが利上げに動くとの観測からドルがブチ上げた
まとめ
先週と見通しは変わらず。
欧州勢は利上げを匂わせといて利上げをしないのは知っているので
結局アメリカが利上げが先になってドル高は規定路線になりそう。
ユーロドルの方が素直な動きをすると思うので
ドルの相場で見たらユーロドルの戻り売りをしていくのが無難かもなぁ。
うざいのが連銀総裁たちがインフレは一過性だの言って
ポジショントークでドル安でハメ込もうとしているので
その点だけ注意しながら戻りを売って行くスタンスにしたほうがいいと思う。
長期的に見るとアメリカの利上げでユーロドルはパリティ付近までドル高が進むんじゃないかとみてる。
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