WTI原油 【見通し・予想・動向】OPECの2021年の協調減産は僅かに縮小した(増産の流れ)だが原油価格が高値を更新した理由… テクニカル分析・ファンダメンタルズ解説 CFTCポジション比較 2020年12月4日(金)の週を終えて
2020年11月30日(月)から12月4日(金)の週を終えて
WTI原油の最新の動向を解説します。
- API、EIAの最新の在庫の状況
- 1週間のファンダメンタルの出来事と値動きの解説
- テクニカルの分析
- 投機筋や個人投資家のポジション状況を見て市場心理の解説
これらの情報を総合的に分析して
今後のWTI原油の相場展開の見通しや予想を立てていきます。
この記事を最後まで見るメリットは
WTI原油の最新の動向をすべて把握できる事です。
たとえ途中から市場に参加したとしても
原油カテゴリにある記事を見直してもらえれば
1週間ごとの流れを記録しているので
容易に相場環境を認識する事ができると思います。
それでは、各章を見ていきましょう。
WTI原油 見通し 予想 動向(2020年12月4日(金)の週を終えて)
#WTI原油・俺ニカル分析
2020年12月4日の週を終えてOPECプラスの会合は延期を重ねて
不透明感を出しながら下がっていたものの
押し目買いで高値を更新して終わるファンダ的に微増産の流れになったのに
減産幅縮小という減少ワードで
市場参加者をダマシている状態売りが多いので上がりそう pic.twitter.com/4JScuAPdGa
— 堅実なる投機家@-461万円・原油相場で負けた分を取り戻し中 (@kenjitutouki) December 5, 2020
上記ツイートで1週間の全体的な動向について述べていますが
この内容をもう少し深く掘り下げて、1つずつ解説していきます。
解説の流れは以下の通りです。
- 原油の在庫状況
- ファンダメンタル分析
- テクニカル分析
- ポジション状況
- 週の終値の動向
WTI原油の在庫状況
API在庫の状況
EIA在庫の状況
原油の在庫の状況 まとめ
在庫は増えているのに無関係に高値を更新している原油。
リグ稼働数も増えているのに
生産増は気にしないのだろうか…。
市場はOPECプラスの会合に注目していて
それどころではなかったのかもしれない。
WTI原油 ファンダメンタルズ分析
2020年11月30日(月曜日)から12月4日(金曜日)の1週間のファンダメンタルズの解説や値動きの動向をチェックしていきます。
この1週間でインパクトのあった出来事は
- イギリスで新型コロナウイルスのワクチンが承認された事からエネルギー需要回復が期待された事
- OPECプラスが来年1月からの協調減産の幅を縮小したものの、新型コロナ収束により需要見通し的に大丈夫と思われている事
- 雇用統計の伸びが悪かった事でアメリカの経済対策が期待された事
これら3つのポジティブな情報をもとに原油価格は大きく上昇して週を終えました。
11月30日(月曜日) WTI原油のファンダメンタルズ分析と価格の動向
OPEC会合を開き2021年の協調減産の会議をしたものの
結果は纏まらず、次の日に持ち越したことが嫌気され原油価格は下落しました。
高値45.68 → 終値44.38(-130pips下落)
12月1日(火曜日) WTI原油のファンダメンタルズ分析と価格の動向
この日もOPECの会合が行われたが
結局、この日も纏まらず次の日に持ち越されました。
本来、この日で終わるはずだったOPECプラスの会合も次の日に延期された事で
不透明感が高まり、原油価格は前日に続き下落しました。
高値45.68 → 終値44.38(-130pips下落)
12月2日(水曜日) WTI原油のファンダメンタルズ分析と価格の動向
OPECプラスの会合がまたもや延期となり、不透明感から原油価格は下落したものの
安値を更新して大きく買い戻され高値を更新しました。
買い戻されたネタは、イギリスでファイザーとビオンテックが共同開発する
新型コロナワクチンの承認したと発表された事で
新型コロナワクチンの実用化により経済の正常化が期待され原油が買われたようです。
安値43.90 → 終値44.93(+103pips上昇)
12月3日(木曜日) WTI原油のファンダメンタルズ分析と価格の動向
この日、OPECプラスの会合がようやくまとまりました。
770万バレルの協調減産は今年の末までとなり
来年2021年1月からは50万バレルずつ減産幅を縮小してく方向でまとまったようです。
実際50万バレルの減産幅を縮小なので、50万バレルずつ生産が増えるので
増産懸念で原油は下落との見方でしたが
そうとはならず、新型コロナワクチンの普及で需要回復が見込まれる事から
僅かな増産は大丈夫だろうとの見方で買いが優勢となり原油価格は上昇したようです。
安値44.65 → 終値45.62(+97pips上昇)
12月4日(金曜日) WTI原油のファンダメンタルズ分析と価格の動向
協調減産の幅が僅かに減少との見方が
大幅な協調減産はまだ続くとの見方に変わり原油価格は大きく上昇。
46ドルを突破しました。
またアメリカの雇用統計の発表がありましたが
これの伸びが悪かった事から、追加経済対策をやるしかなくなるという見方が広がり
期待感から原油価格は高値を更新しているようです。
とにかく悪いネタでも良い方向にとらえる市場参加者には頭が上がらないです…。
安値45.59 → 終値46.11(+52pips上昇)
WTI原油 テクニカル分析
WTI原油の日足チャートをベースにテクニカル分析をしていきます。
1週間の価格動向ダイジェスト
- 週の始めに下落し5日SMAを下割れる
- そこから買い戻されはしたものの、結局5日SMAを超えきれず3日間下押しされる
- 3日目に安値を更新したものの、そこから大きく買い戻されたが5日SMAの下で止まる
- その後は安いところで買いが入り、先週の高値を更新して46ドルを超えて週を終えました
直近のレジスタンス
47.10~48.64 黄色のライン
41.51~42.34の固いレジスタンスラインを上抜け
そこから下落はしたものの、押し安値を作って反転上昇しているのを見ると
このレジスタンスを試してきそうな感じはします。
このラインは2020年3月2日(月)から3月6日の週で
週の高値48.64で戻り高値を売られて下落し
終値のラインで見ると47ドルあたりで横ばいが続き
その後、原油価格は暴落しました。
この時に何が起きたのかは以下の記事のファンダメンタルの章をご覧になってください。
世界各国、結構、揉めてます…。
WTI原油【パニック売り】OPEC協調減産が3月末で終了して失望売りから大暴落!!テクニカル分析・ファンダメンタルズ分析 CFTCポジション比較から相場を予想 2020年3月06日(金)の週を終えて
直近のサポート
43.90 黄色のライン
長いレジスタンスの41.51~42.34を上に抜けて
最初に作った押し安値が43.90付近です。
チャートをリアルタイムに見ていましたが
44を割れても大きく買い戻されて45ドルまで戻ってくるので
それなりに強い押し安値のサポートだと思います。
なので、ここが直近のサポートにしました。
WTI原油のCFTCのポシション状況を比較
週末に発表されるCFTCのポジション状況を記録して
合わせてiFOREXで見れる個人投資家のポジション状況を比較して
市場参加者の心理を紐解いて、今後の相場展開を予想していこうと思います。
基本的に個人投資家が多めに持っているポジションは負け易い傾向にあるので
それを基本概念に入れて市場心理を解説していきます。
WTI原油のCFTCのポジション状況
11月24日の発表は、先週、アメリカの感謝祭で発表が遅れたのもあって
今週、記録してみた結果、ずいぶんと多く買いを入れてるんですね…。
これはOPEC会合の不透明感より
結果がどうなろうと上だと見て、多く買いを入れていた可能性高いですね…。
ショートしている人にとっては
してやられたな…という感じでしょうか。
WTI原油の個人のポジション状況
個人投資家は先週46ドルの高値で一旦、ロスカットした人がいるようです。
しかし、その後、買いが増えるかなと思ったら
反転上昇から、また売りを入れてきているので
上昇を警戒する必要が出てきました。
大口は買いを多く入れているので気を付けたほうがいいと思います。
個人投資家がロスカットするまではショートはせず
押し目買い戦略でいくのが無難かと思います。
ちなみに私は、ショートして捕まってます…。
どこかで切らなきゃ…。
WTI原油のポジション状況 まとめ
重要なレジスンタンスゾーンを上抜け
個人投資家が売りで踏みあげられているので売りは不利。
個人投資家が売りを投げるまではショートはダメ。
押し目買いが無難。
週の終値を比較
2020年03月07日 41.51 ←次のターゲット?
2020年03月13日 33.25 ←ターゲットクリア
2020年03月21日 23.40 ←ターゲットクリア
2020年03月27日 21.80
2020年04月03日 28.79 ←ターゲットクリア
2020年04月09日 23.18 ←ターゲットクリア
2020年04月17日 18.44
2020年04月24日 17.31 ←史上初のマイナス取引となった週の終値
2020年05月01日 19.70 ←U字回復を期待できる所まで回復した
2020年05月08日 26.10 ←暴騰w
2020年05月15日 29.79 ←押し目待ちに押し目なしで高止まりからの踏み上げ!
2020年05月22日 33.56
2020年05月29日 35.19 ←3月13日の終値をクリア!
2020年06月05日 39.07 ←ターゲットに届かず折り返す…
2020年06月12日 36.50
2020年06月19日 39.42
2020年06月26日 38.17
2020年07月03日 40.23
2020年07月10日 40.57
2020年07月17日 40.58
2020年07月24日 41.24 ←ターゲットまであと30pipsぐらい
2020年07月31日 40.44
2020年08月07日 41.53 ←3月7日の終値を+2pips上回った状態
2020年08月14日 42.20 ←3月7日の終値を上回った状態
2020年08月21日 42.27 ←3月7日の終値を上回った状態
2020年08月28日 42.93 (+66pips上昇) ←42.34を上回った状態
2020年09月04日 39.42 (-351pips下落) 暴落の構え
2020年09月11日 37.30 (-212pips下落) 下落2週目
2020年09月18日 40.88 (+358pips上昇)
2020年09月25日 40.09 (-79pips下落)
2020年10月02日 37.01 (-308pips下落) ← トランプ大統領が新型コロナウイルスに感染
2020年10月09日 40.55 (+354pips上昇) ← トランプ大統領が新型コロナウイルスから復帰
2020年10月16日 40.74 (+19pips上昇)
2020年10月23日 39.72 (-102pips下落)
2020年10月30日 35.72 (-400pips下落)
2020年11月06日 37.38 (+166pips上昇)
2020年11月13日 40.12 (+274pips上昇) 新型コロナワクチンの有効性が90%を超える報道で急騰
2020年11月20日 42.42 (+230pips上昇) 新型コロナワクチンの有効性が94.5%という報道で
2020年11月27日 45.54 (+312pips上昇) 新型コロナワクチンの実用性が期待され
2020年12月04日 46.11 (+57pips上昇) OPEC会合で減産は徐々に解消だが、市場参加者はポジティブにとらえる
まとめ
WTI原油の1週間の流れをまとめると以下のようになります。
- OPECプラスの協調減産をどうするかの会合が2日間も延期となり原油価格は下落していた
- 協調減産の結果は、微増産になったものの、協調減産の継続されるというポジティブな見方から原油は押し目買いで上昇し高値を更新する
- またイギリスで新型コロナワクチンが承認された事から、経済が回復してエネルギー需要が回復するとの見方から、協調減産が微増になっても大丈夫だろうとの見方で原油価格は上昇している
- 大口はOPECプラス会合前の先週に大き目の買いポジションを増やしている
- 個人投資家は46ドルで売りのロスカットをしたが、また新規に売りで立ち向かっている
ショートポジションは踏みあげられて終わる可能性があるな…
俺、なんで売り持ったんだろ…。
オワッタ…。
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