WTI原油 史上初のマイナス取引 限月最終日直前に-40ドル台で市場はパニック売り テクニカル分析・ファンダメンタルズ分析 CFTCポジション比較から相場を予想 2020年4月24日(金)の週を終えて
2020年4月24日(金)の週を終えて
WTI原油のチャートとCFTCの大口の動向、そして個人のポジション状況を見ながら
相場の分析をしていきます。
チャンスがあれば海外ハイレバ口座と国内先物口座を利用して、トレードしていくつもりでいます。
それでは、各章の状況を見ながら、相場を予想していきます。
WTI原油 テクニカル分析と大口と個人のポジションから相場の強弱を予想(2020年4月24日(金)の週を終えて)
#WTI原油・俺ニカル分析
2020年4月24日の週を終えてWTI原油がマイナス取引となって当限を終え
次の限月へ切り替わるこの日21ドル開始だったが6.5ドルへ落ちた
チャートがバグってるそこで大口は年初来の買いポジの増加を更新している
まだ諦めてないみたい🤣個人は90%L→56%で諦めたっぽいけど pic.twitter.com/jgloWwBWRt
— 堅実なる投機家@-491万7112円・原油相場で負けた男 (@kenjitutouki) April 26, 2020
上記ツイートで大枠について述べていますが
この内容をもう少し深く掘り下げて解説していきます。
WTI原油の在庫状況
API在庫の状況
- 原油在庫が先週に引き続き1324万バレルと年初来の増加を更新しました
- ガソリン在庫も増加中です
- 留出油は年初来の増加幅となりました
- クッシング在庫も増加中です
在庫は全体的に増加していますね。
やはり新型コロナウイルスの影響で需要が減ってるのが響いてるのでしょうか。
EIA在庫の状況
- 原油在庫が先週に引き続き増加中
- ガソリン在庫も僅かに増えました
- 留出油はAPI同様に年初来の増加幅となりました
- クッシング在庫も増加中です
リグ稼働数が300台に突入する減少となりました。
2016年の大暴落から復帰した時のリグ稼働数は316台なので
あと62も減れば同じになりますね。
週間ベースでみると60~66基くらい下げているので
次の週あたりあっさり行くかもしれませんね。
新型コロナウイルスの影響で需要が落ち込んでいるので
このリグ稼働数の減少の効果が出始めれば
価格が安定するかもしれませんね。
WTI原油のCFTCのポシション状況を比較
4月14日と4月21日の比較
- 原油価格がマイナスになったにも関わらず、大口は諦めずに限月切りかえで買いを増やしています
- 大口は売りポジションを大量に解消しています
WTI原油の5月限りの最終日にマイナス取引になる事態が起きましたが
次の日の限月切り替えの時点でも買いが増えて
さらに年初来の買いポジ増加量を更新しているのを見ると
大口は安値圏からの大逆転を狙ってるのでしょうか?
個人は買いを減らしてるようですが
大口は諦めてないみたいですね。
WTI原油の個人のポジション状況
4月18日と4月25日の比較
5限月の最終日に原油価格がマイナス取引になった事で
90%と膨れ上がっていた個人の買いポジションが大幅に減りました。
以下の3つの条件から相場状況を分析してみると
- 大口の売りポジも大量に解消している
- 大口は諦めずに買い増ししている
- そして個人は大多数の人が買いポジを切らされている
もしかしたら、ここから反転上昇が始まる可能性もあるかもしれませんね。
WTI原油 テクニカル分析
先週引いたサポートラインのおさらい
- 16.70と15.06をあっさり下抜け
- 12.28も下抜け
- 10.35も止まらず下抜けていく
20.04ドルを下割れてからというもの
1日で全部のサポートラインを下抜けて
0ドルからさらに下がってマイナス40ドル台まで落っこちていきました…。
自分が使ってる海外の口座は0.01ドルで取引が止まりました。
直近のレジスタンス
20.04 黄色の線
ここを下割れて、一気にマイナス取引になるほどの大暴落をしたので
このラインはレジサポ転換ラインとして意識されると思います。
その根拠に、限月の切り替わった日に21ドルスタートだったのですが
ここを戻り売りで叩き売られて6.5ドルまで落ちている事が挙げられます。
直近のサポートライン
10.35 赤い線
限月切り替え後、21ドルから6.5ドルまで落ちましたが
そこで買い支えられ、10.35付近で下髭を付けて上昇しているので
ここは意識されるラインだと思います。
ぴったり止まるというより
ボリンジャーバンドの下限付近まで落ちてから
跳ねるかどうかを確認して戻ってくるならサポートされるんだろうな
という見方が無難だと思います。
とにかく商品価格でマイナス取引という実績を出した以上
原油はマイナスになる可能性もある商品だというリスクがあるので
警戒だけは怠らないようにしたほうがいいと思います。
WTI原油 ファンダメンタルズ分析
2020年4月20日(月曜日)から4月24日(金曜日)の週のファンダメンタルズを分析していきます。
4月20日(月曜日) WTI原油のファンダメンタルズ分析
新型コロナウイルスの影響で経済活動の縮小による需要減退懸念で
限月最終日直前に投げ売りが出て0ドルを下抜けてマイナス取引となりました。
1バレルあたりマイナス40ドル台と途方もない数値を叩き出しました。
WTI原油がマイナス取引となったのは史上初めての事らしいです。
終値ベースで計算しても約-5800pipsも下落している事になります…。
5月限りの最終日は翌日の21日で、この日までに決済をしておかないと
原油の現物を受け取る事になり、供給過剰で貯蔵するのにも保管コストがかかるので
供給過剰で現物を受け取るのを嫌がったヘッジファンドなどが
損失覚悟で一斉に売却したのがマイナス取引になってしまった背景にあるらしい…。
始値・高値18.44 → 安値-40ドル(-5844pips下落↓↓↓↓)
4月21日(火曜日) WTI原油のファンダメンタルズ分析
この日、6月限に切り替わったので
一応、5月限りが最終取引日ですが6限月をベースに語ります。
前日の需要急減懸念でマイナス取引を目の当たりにしたのが嫌気されて
6月限りは頭を売られて6.5ドルまで下落しました。
高値22.51ドル → 終値13.03 (-948pips下落↓↓↓)
4月22日(水曜日) WTI原油のファンダメンタルズ分析
この日、原油市場にとってはポジティブなニュースが3つ飛び交う
- OPECと非加盟国の一部の国が非公式のテレビ会議を開催
- 5月に緊急会合を開く可能性がある
- トランプ大統領がイランの軍艦が嫌がらせをしたら砲撃して破壊してよいと海軍に指示とツイート
これらの要因から原油価格が上昇しました。
1つ目と2つ目は追加減産への期待から
3つ目は中東情勢の緊張の高まりから原油供給が減るとの思惑が広がった事で
原油価格が上昇しました。
安値10.20 → 終値14.32 (+412pips上昇↑↑↑)
4月23日(木曜日) WTI原油のファンダメンタルズ分析
前日、トランプ大統領がイランの軍艦に向けてツイートした事が
軍事的緊張に繋がり原油供給に支障が出るとの見方から
原油価格が上昇しました。
また原油価格の歴史的な暴落を受けて、アメリカのシェール業者などが
減産を加速させるとの思惑が出たようで
原油価格の上昇を後押ししました。
安値13.43 → 終値17.09(+366pips上昇↑↑)
4月24日(金曜日) WTI原油のファンダメンタルズ分析
この日、ポジティブなニュースが4つほど出ましたが十字足で引けています。
- 前日のトランプ大統領とイランの軍艦に関するツイートが引き続きネタに
- トランプ大統領がアメリカのエネルギー業界を支援するため、政府が燃料を購入する考えを示しました
- またテキサス州やオクラホマ州、カナダなどのエネルギー企業が減産を進めていると発表しました
- OPEC加盟国アンゴラの鉱物資源・石油相が、各国の石油業者が一層の減産を進めるべきだと発言しました
始値17.09 → 終値17.31(+22pips)
週の終値を比較
2020年3月21日 23.40
2020年3月27日 21.80
2020年4月03日 28.79
2020年4月09日 23.18
2020年4月17日 18.44
2020年4月24日 17.31 (-113pips下落) ※この週の始めに限月切り替え最終日にマイナス取引となってる
まとめ
WTI原油の1週間の流れをまとめると以下のようになります。
- API、EIAともに原油在庫は増加中
- リグ稼働数が2016年の大暴落の水準316まで近づいてきました。(現在378)
- 5月限の取引最終日直前に0ドルを割れてマイナス40ドル台まで落ち込む結果に
- その後、トランプ大統領のイラン軍艦と何かあれば破壊しても良いとツイートした事で原油価格が上昇
- OPECと非加盟国が5月に緊急会合を開くとの事で追加減産が期待され原油価格が上昇している
まさかのマイナス取引で個人の多くの買いポジが減りましたが
大口は諦めておらず、その資金量から買い増しをしているようです。
さて、歴史的な安値から逆転上昇するのでしょうか?
個人が振り落とされた後なので、大口の1人勝ちする気なのでしょうか?
今後の展開に要注目ですね。
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