WTI原油 【見通し・予想・動向】OPECプラス2022年の石油需要上がるけど一段の増産はしないってよ テクニカル分析・ファンダメンタルズ解説 CFTCポジション比較 2021年9月03日(金)の週を終えて
2021年8月30日(月)から9月03日(金)の週を終えて
WTI原油の最新の動向を解説します。
- API、EIAの最新の在庫の状況
- 1週間のファンダメンタルの出来事と値動きの解説
- テクニカルの分析
- 投機筋や個人投資家のポジション状況を見て市場心理の解説
これらの情報を総合的に分析して
今後のWTI原油の相場展開の見通しや予想を立てていきます。
この記事を最後まで見るメリットは
WTI原油の最新の動向をすべて把握できる事です。
たとえ途中から市場に参加したとしても
原油カテゴリにある記事を見直してもらえれば
1週間ごとの流れを記録しているので
容易に相場環境を認識する事ができると思います。
それでは、各章を見ていきましょう。
WTI原油 見通し 予想 動向(2021年9月03日(金)の週を終えて)
解説の流れは以下の通りです。
- 原油の在庫状況
- ファンダメンタル分析
- テクニカル分析
- ポジション状況
- 週の終値の動向
WTI原油の在庫状況
API在庫の状況
APIの指標結果の価格の変動はイマイチ。
翌朝の東京時間で買われた程度。
90pipsぐらいの伸び。
EIA在庫の状況
原油在庫が700バレル級の大幅な減少となっている。
指標後の値動きはドーンと買われた感じのチャートとなっている。
4時間で150pipsぐらいの伸び。
原油の在庫の状況 まとめ
APIよりEIAの在庫統計の方が価格変動の伸び率は高いが、
直近のロンドン時間で蹴落とされているのが気になる。
騙し上げからのクソ下げで騙された人がおおいのではないだろうか。
ちなみに水曜日はOPECの協調減産の会合もあったようで
それの思惑も入っていたと思われる。
WTI原油 ファンダメンタルズ分析
2021年8月30日(月曜日)から9月03日(金曜日)の1週間のファンダメンタルズの解説や値動きの動向をチェックしていきます。
この1週間の原油価格の上げと下げの要因を要約すると
価格が上昇した要因は以下のとおりです。
- ハリケーン『アイダ』の影響
- OPECプラスが2022年の石油需要が上昇するにもかかわらず、一段の増産の見送りを発表した事
- EIAの在庫統計の発表もあり、700万バレル級の在庫減少が原油価格の上昇を後押し
価格が下落した要因は以下のとおりです。
- 8月非農業部門雇用者数変化(前月比)が発表され
これが前回と予想よりもすこぶる悪かった事
2021年8月30日(月曜日) WTI原油のファンダメンタルズ分析と価格の動向
東京時間に窓開け上昇後、売りに押される
ロンドン時間から買い戻しが強まる
NY初動で売られたものの押し目を買われて東京時間の高値付近まで上昇して終わる
先週末に報道されたハリケーン『アイダ』の影響が意識されドカッと価格が上昇してスタートとなったが
その後は売りに押されたものの、結局ロンドン時間に買い戻されて終わった。
安値67.66 → 終値69.11(+145pips上昇)
(16時台)
2021年8月31日(火曜日) WTI原油のファンダメンタルズ分析と価格の動向
東京で上げ、ロンドンで下げ
NYで買い戻されたけど結局、下げて終わる。
翌日にOPECの会合があるらしく、せまいレンジ相場で終わりました。
高値69.32 → 終値68.49(-83pips下落)
(16時台)
2021年9月01日(水曜日) WTI原油のファンダメンタルズ分析と価格の動向
OPECプラスの会合が開かれ(日本時間24時頃から)
2022年は石油需要の予想を上方修正した。
だが、石油需要が上昇するにもかかわらず、一段の増産の見送りを発表した事が好感され原油が買われました。
ちなみに2021年は日量90万バレルの供給不足らしい…。
またEIAの在庫統計の発表もあり、700万バレル級の在庫減少が原油価格の上昇を後押しするネタとして使われています。
始値68.49 → 終値68.21(-28pips下落)
(安値:22時台~23時台)
(高値:16時台)
2021年9月02日(木曜日) WTI原油のファンダメンタルズ分析と価格の動向
東京時間に少し下げ
ロンドン~NY時間の初動までひたすら買われる
前日のOPECプラスの会合結果とEIAの700万バレル級の在庫減少が
引き続き意識されて原油が買われました。
とくに21時台~22時台にかけて原油価格は飛び跳ねるように上昇しています。
安値67.83 → 終値69.76(+193pips上昇)
(10時台~11時台)
2021年9月03日(金曜日) WTI原油のファンダメンタルズ分析と価格の動向
原油価格は上りはしたけどもNY時間で振り落とされた形で週を終える。
21時30に8月非農業部門雇用者数変化(前月比)が発表され
これが前回と予想よりもすこぶる悪かった事がエネルギー需要の懸念につながって売られてしまう形となった。
8月非農業部門雇用者数変化(前月比)
前回:94.3万人 (105.3万人)
今回:75.0万人
結果:23.5万人 ← 少なすぎやろ…
高値70.51 → 終値69.20(-131pips下落)
(21時台~22時台)
WTI原油 テクニカル分析
WTI原油の日足チャートをベースにテクニカル分析をしていきます。
直近のレジスタンス
70.3ドル
直近では2回ここで打ち返されてるので
ここを上にブチ抜けれるかどうか。
日足チャートでみると中途半端な位置だし
高くも安くもないって感じの価格帯。
売るならせめて73ドルを超えた辺りじゃないと売る気にはならないなぁ。
直近のサポート
67ドル~68ドル
直近では62ドルが日足レベルでダブルボトムを形成しているので
ここが直近では重要なサポートラインとなると思う。
その前に下落ラインを抜けて底固めした場所が67ドル辺りにあるので
ここを押し込まれたら、ちょうど下落ラインに押し戻されたと判断できるので
このあたりが直近のサポートだと思う。
下抜けたらギャーって感じだろうな。
WTI原油のCFTCのポシション状況を比較
週末に発表されるCFTCのポジション状況を記録して
合わせてiFOREXで見れる個人投資家のポジション状況を比較して
市場参加者の心理を紐解いて、今後の相場展開を予想していこうと思います。
基本的に個人投資家が多めに持っているポジションは負け易い傾向にあるので
それを基本概念に入れて市場心理を解説していきます。
WTI原油のCFTCのポジション状況
ロングは相変わらず減少傾向なのが気になるけど
8月24日の週から売りで捕まってる大口が多いなぁ…。
この辺で買いたくないのは分かる気がするから妥当なのかも。
WTI原油の個人のポジション状況
個人投資家のロンガーがロスカットしてから
あまりポジションに変化が見られないね…。
つまらん。
WTI原油のポジション状況 まとめ
ショート比率が増えてるかなと思ったら
思った以上に増えてなかった…。
トレンドが出るまで見守るしかないな。
週の終値を比較
2020年12月04日 46.11 (+57pips上昇) OPEC会合で減産は徐々に解消だが、市場参加者はポジティブにとらえる
2020年12月11日 46.56 (+45pips上昇) イギリスで新型コロナワクチンの接種が始まる
2020年12月18日 49.03 (+247pips上昇) アメリカで新型コロナワクチンの接種が始まる
2020年12月25日 48.29 (-74pips下落)
2020年12月31日 48.18 (-11pips下落)
2021年01月08日 52.61 (+443pips上昇) バイデン政権+上院下院が民主党が制覇、サウジが自主減産発表、協調減産もおおかたの減産幅で合意
2021年01月15日 52.11 (-50pips下落) バイデン氏が発表した財政出動は織り込み済み、原油市場では需要の回復は見込めないとアナリストが言う。中国がロックダウンで原油価格が下落
2021年01月22日 52.06 (-5pips下落) バイデン氏の就任式後、頭打ちで下落。イエレン氏はバイデン氏の大規模政策を支持する意向
2021年01月29日 52.17 (-11pips下落) ロビンフッダーが大暴れして株式市場はネガティブな感じに。
2021年02月05日 56.95 (+478pips上昇) サウジ自主減産やアメリカで大雪に見舞われて需要が増した
2021年02月12日 59.61 (+266pips上昇)
2021年02月19日 58.93 (-68pips下落) アメリカの寒波の影響が収まり利益確定売りに。バフェット氏がシェブロンの株を購入
2021年02月26日 61.53 (+260pips上昇) アメリカの長期金利が爆上げで市場は大混乱
2021年03月05日 66.26 (+473pips上昇) OPECプラスが4月も協調減産を継続、生産も据え置き。サウジも自主減産続けるってよ
2021年03月12日 65.57 (-69pips下落)
2021年03月19日 61.42 (-415pips下落) IEAがスーパーサイクル論を否定。ゴールドマンがブレント原油80ドルに行くと予想
2021年03月26日 60.80 (-62pips下落) スエズ運河で大型コンテナ船が座礁
2021年04月01日 61.25 (+45pips上昇) スエズ運河の問題は解消。OPEC+が5月~7月に微増産するってよ。サウジも自主減産を徐々に辞めるってよ。
2021年04月09日 59.36 (-189pips下落) イランの増産懸念、OPEC+の微増産を再評価
2021年04月16日 63.07 (+371pips上昇) 中国輸入統計が良好で原油を爆買い!IEAとOPECが2021年の世界の石油需要見通しを引き上げ!
2021年04月23日 62.11 (-96pips下落) インドのロックダウンと日本の緊急事態宣言
2021年04月30日 63.46 (+135pips上昇)
2021年05月07日 64.83 (+137pips上昇) 中国の軍用機が台湾の防空識別圏に進入したとの報道
2021年05月14日 65.46 (+63pips上昇) アメリカのパイプライン最大手がサイバー攻撃によって稼働を停止。OPEC、IEA需要見通しは良好(供給不足の可能性を指摘)
2021年05月21日 63.85 (-161pips下落) イラン核合意の進展や制裁解除の可能性が浮上、ビットコインの急落で原油価格が大きく下落
2021年05月28日 66.60 (+275pips上昇) バイデン大統領の6兆ドル規模のインフラ投資計画が報道され期待感で67ドルに到達する
2021年06月04日 69.38 (+278pips上昇) イランの制裁解除でイラン産の原油が供給されても需要面に問題は無いらしい
2021年06月11日 70.79 (+141pips上昇) OPECとIEAが新型コロナ前の水準に戻る見通しを発表し生産拡大を示唆した事で原油が買われている
2021年06月18日 71.41 (+62pips上昇) FOMCでまさかの利上げ前倒し発表(2022年~2023年中、従来は2024年)でも週ベースで安値は更新していない…
2021年06月25日 73.97 (+256pips上昇) OPECプラスが7月1日の会合で小幅な増産に留まるとの見方で買い。FRBや連銀総裁はインフレは高くなるが来年には低下する見通し
2021年07月02日 75.10 (+113pips上昇) OPECプラスの会合がUAEがゴネて来週の7月5日に延期となった
2021年07月09日 74.67 (-43pips下落) OPECプラスの会合が纏まらずUAEを筆頭に増産国が増えると懸念が出た。ECBの新戦略でインフレ2%に切り上げた事からユーロドルの上昇につられた
2021年07月16日 71.43 (-324pips下落) サウジとUAEが妥協合意。増産懸念で原油が急落。FRBパウエル議長もインフレデータが期待以上と発言して原油が売られている
2021年07月23日 72.06 (+63pips上昇) UAEの増産合意で急落後、株の買い戻しで謎の需要拡大観測で急激な買い戻しという喜劇
2021年07月30日 73.66 (+160pips上昇) FRBパウエル議長のテーパリングには時間がかかる発言と利上げには程遠い発言でインフレに対する甘い見解から急激なドル安を招く
2021年08月06日 67.97 (-569pips下落) 米中の経済指標が悪くて暴落
2021年08月13日 67.93 (-4pips下落) バイデン大統領がOPECプラスに増産の圧力をかけていた事が分かる
2021年08月20日 61.92 (-601pips下落) アフガンネタは相手にされず新型コロナのデルタ株感染拡大とFOMC議事録によるドル高の影響で安値を掘る展開
2021年08月27日 68.65 (+673pips上昇) アメリカでファイザーとビオンテックが共同開発した新型コロナワクチンが正式承認されてエネルギー需要回復期待が台頭した
2021年09月03日 69.20 (+55pips上昇) OPECプラスが2022年の需要増加の見通しを出したのに一段の増産はしないと発表した事が好感された
まとめ
67ドル台からドーーンと買いが来たね!!
売り買い比率の変化がないし
62ドル台で底Sした人は捕まったまんまだろこれ…。
来週はどうなるかなぁ~。
ポジション比率が動かないとヤル気しないんだよね。
動向を見守るしかないわ。
とりあえず売るなら73ドルぐらい来てもらわないとねぇ。
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