WTI原油 【見通し・予想・動向】個人投資家が年初来の売り増しで踏みあげられて阿鼻絶叫!!ストップ狩りに御用心!! テクニカル分析・ファンダメンタルズ解説 CFTCポジション比較 2021年6月11日(金)の週を終えて
2021年6月07日(月)から6月11日(金)の週を終えて
WTI原油の最新の動向を解説します。
- API、EIAの最新の在庫の状況
- 1週間のファンダメンタルの出来事と値動きの解説
- テクニカルの分析
- 投機筋や個人投資家のポジション状況を見て市場心理の解説
これらの情報を総合的に分析して
今後のWTI原油の相場展開の見通しや予想を立てていきます。
この記事を最後まで見るメリットは
WTI原油の最新の動向をすべて把握できる事です。
たとえ途中から市場に参加したとしても
原油カテゴリにある記事を見直してもらえれば
1週間ごとの流れを記録しているので
容易に相場環境を認識する事ができると思います。
それでは、各章を見ていきましょう。
WTI原油 見通し 予想 動向(2021年6月11日(金)の週を終えて)
#WTI原油・俺ニカル分析
2021年6月11日の週を終えてOPECやIEAが新型コロナウイルスのパンデミック前の
水準に戻る見通しを発表それに伴い、需要増加に合わせて
生産も拡大せねば…という見解あれほど売るなと言ったのに売りが増えてる
俺がショーターの上司だったら
四季報ぶん投げるレベル📕 pic.twitter.com/dTIABe46jy— 旭(あきら)@生涯収支-528万円・石油トレーダー (@akira_asahi_38) June 12, 2021
上記ツイートで1週間の全体的な動向について述べていますが
この内容をもう少し深く掘り下げて、1つずつ解説していきます。
解説の流れは以下の通りです。
- 原油の在庫状況
- ファンダメンタル分析
- テクニカル分析
- ポジション状況
- 週の終値の動向
WTI原油の在庫状況
API在庫の状況
夏のドライブシーズンが始まったというのに
ガソリンが予想に反して増えてるなぁ…。
この日は、原油価格が上がっている。
EIA在庫の状況
API同様にガソリンと留出油が増えている
この日は、原油価格がガソリンの増加が嫌気されて売られている。
原油の在庫の状況 まとめ
EIAのガソリン在庫が700万バレルクラスの増加を見せて
嫌気されて売られているが、安値を更新するまでには至ってない。
むしろ原油価格は次の日から上昇を継続している。
OPECとIEAの需要見通しが強気な事もあって
少々在庫が増えた所でビクともしない感じになっている。
在庫を見る価値あるのかな…?
WTI原油 ファンダメンタルズ分析
2021年6月07日(月曜日)から6月11日(金曜日)の1週間のファンダメンタルズの解説や値動きの動向をチェックしていきます。
この1週間の原油価格の上げと下げの要因を要約すると
価格が上昇した要因は以下のとおりです。
- インドでの新型コロナ感染者が減少した事
- 欧米で新型コロナの規制緩和が進みエネルギー需要の期待感が出ている事
- OPECのバーキンド事務局長が、今後数カ月に一段と在庫が減少するとの見通しを示したこと
- イラン核合意の協議を巡って、アメリカが合意に復帰したとしても、すぐにイラン産の原油が供給増加につながらないだろうとの見方
- 5月の米CPIでインフレが一過性のものだと判断された事
- OPECの月報で下期が上期と比べて5%ほど石油消費が増加すると報道された事
- IEAの月報でOPECプラスは2022年末までに新型コロナウイルスのパンデミック前の水準に戻ると予想して、原油生産を拡大する必要があると見解を示した事
価格が下落した要因は以下のとおりです。
- 70ドル手前に差し掛かった所で利益確定売り
- 夏のドライブシーズンなのにEIA在庫統計でガソリン在庫が700万バレル級の増加を見せた事が嫌気された
- アメリカがイランの個人への制裁を解除するとの報道(元イラン高官3人と石油化学製品の取引に関わった2つの企業というだけで核合意の再建の協議がらみという事で買い戻しが入る)
2021年6月07日(月曜日) WTI原油のファンダメンタルズ分析と価格の動向
東京で高値更新してから急落(10時台)
ロンドンで買い戻して上げたが
NY時間に戻り高値を売られて終わる
インドでの新型コロナ感染者が減少した事や
欧米で新型コロナの規制緩和が進みエネルギー需要の期待感から原油は買われました。
またOPECのバーキンド事務局長が、今後数カ月に一段と在庫が減少する
との見通しを示したことも好感され原油が買われたようです。
その後は70ドル手前に差し掛かった所で利益確定売りに押されて終了しました。
始値69.38 → 終値69.20(-18pips)
(安値14時台・0時台)(高値10時台)
2021年6月08日(火曜日) WTI原油のファンダメンタルズ分析と価格の動向
東京時間で売られ
ロンドン時間から買われ
NY時間でブチ上げて高値を更新して終了
東京時間は前日の利益確定売りの流れを引き継いで下げていた。
しかしロンドンタイムから買い支えが強くなり
NY時間開始の22時に上下に凄い振って十字足を形成したあと
23時から爆上げ開始して70ドルを突破した。
とくに注目の指標もない中で
NY開始時間の22時台に上下にむちゃくちゃ揺さぶった理由は不明です。
市場ではイラン核合意の協議を巡って、アメリカが合意に復帰したとしても
すぐにイラン産の原油が供給増加につながらないだろうとの見方から
原油が買われていったそうです。
またブリンケン米国務長官は米国が核合意に復帰したとしても
トランプ前政権が発動したものを含めて多くの制裁を継続する意向を表明したようです。
安値68.45 → 終値70.01(+156pips上昇)
(12時台・20時台)
2021年6月09日(水曜日) WTI原油のファンダメンタルズ分析と価格の動向
東京で天井を付けて
ロンドンタイムでヨコヨコして
NY時間で急激に売られて終了した。
昨日の上昇の勢いに乗って東京時間で高値を更新しました。
NY時間から下落したのはEIA在庫統計でガソリン在庫が700万バレル級の増加を見せた事で
市場予想の70万バレルより大幅に増加しているのが嫌気されました。
夏のドライブシーズンが始まっているのに
こんなに在庫が増えて大丈夫なのか?という懸念から売られたようです。
高値70.60 → 終値69.74(-86pips下落)
(12時台)
2021年6月10日(木曜日) WTI原油のファンダメンタルズ分析と価格の動向
5月の米CPIは予想よりも良く、インフレ率の上昇が懸念されて売られると思ったら
どうも市場参加者の間では、インフレが一過性のもので、テーパリングを始めるには至らないとの見方から
金利が低下してドル安となり、原油は売られるどころか買われる状態でした。
そして日本時間の夜中の1時10分頃に、アメリカがイランの個人への制裁を解除するとの報道が流れた事で
原油価格は急落しました。
しかし、急落後に速攻で買い戻される喜劇を見せてくれました。
この買い戻しは元イラン高官3人と石油化学製品の取引に関わった2つの企業というだけで
核合意の再建の協議がらみという事ではないという否定された事で
買い戻されたみたいです。
この日はFX、株、原油ともに盛大なハメ込みイベントでした…。
始値69.74 → 終値70.07(+33pips上昇)
(安値1時台)(高値22時台)
終わって見るとあーら不思議、始値から大して動いてない事になる。
場中では70ドル台から68.67ぐらいまで落ちましたのにね…。
酷いなこれは…。
2021年6月11日(金曜日) WTI原油のファンダメンタルズ分析と価格の動向
東京時間は下げ
ロンドン時間で上下に振って
NY時間でアゲアゲで高値を更新して終了
OPECとIEAの月報の見通しが好感されて原油が買われたらしい。
OPECの月報では下期で日量500万バレルの石油消費量を発表し
上期と比べて5%ほど石油消費が増加すると報道されました。
IEAの月報ではOPECプラスは2022年末までに新型コロナウイルスのパンデミック前の水準に戻ると予想したうえで
原油生産を拡大する必要があると見解を示しました。
これらの情報により需要の見通しに強気な事から原油が買われていったようです。
安値69.66 → 終値70.79
(11時台と12時台)
WTI原油 テクニカル分析
WTI原油の日足チャートをベースにテクニカル分析をしていきます。
1週間の価格動向ダイジェスト
- 週の一発目に68.80のラインを上に抜ける
- そこから5日MAを底値にボリンジャバンド+2σに高値が沿うような形で上昇していく
- 原油価格は急落したものの転換線と68.80で買い支えられ、70ドル台に突入して週を終える
直近のレジスタンス
66.80を明確に突き抜けてが綺麗にレジサポ転換している
このブルーのラインは月足レベルの200MAであり
かなりの抵抗ポイントだと思ったが…上に抜けてついにレジサポ転換してしもうたね…。
ここから先のレジスタンスが日足レベルで不明である!!
週足を見渡せば
70.79 週足のボリンジャーバンドの+2σ
次の抵抗はしばらく上に行かないと無いんだよね…。
2018年のブラッククリスマスの起点となった76.81
その一歩手前で折り返した72.88、73.69、74.43 75.24
70とかの節目で止まった事はなく、基本的に突き抜けてから落とされるのがセオリー。
つまり、明確にグングン伸びるとすれば、70ドル中盤くらいまでは行く可能性が出てくるってわけ。
ショーターで捕まってる連中はここから踏みあげられる覚悟をしなければならない。
直近のサポート
68.80 ブルーライン 週足200MA
日足の5MA~転換線
68.80の週足200MAが綺麗にレジサポ転換して直近では綺麗なダブルボトム形成になってる。
今のところ下がっても5MAか転換線で買い支えられているので
このあたりは押し目買いが入りやすいと思った方がいい。
WTI原油のCFTCのポシション状況を比較
週末に発表されるCFTCのポジション状況を記録して
合わせてiFOREXで見れる個人投資家のポジション状況を比較して
市場参加者の心理を紐解いて、今後の相場展開を予想していこうと思います。
基本的に個人投資家が多めに持っているポジションは負け易い傾向にあるので
それを基本概念に入れて市場心理を解説していきます。
WTI原油のCFTCのポジション状況
3週連続で大口は大量の買いポジションの増加
ここにきて小口(個人投資家)の売りがすこぶる増えている。
原油価格は70ドルを久々に超えてきている。
個人投資家は狩られる運命だな…。
WTI原油の個人のポジション状況
個人投資家は年初来の売り増し…。
原油価格は年初来の高値…。
ショーター終わったね…。
WTI原油のポジション状況 まとめ
CFTCの個人投資家を含む全員が原油をショートして踏みあげられてる状態。
大口は3週連続で買い増し。
ショーターに勝ち目なし!!終わったぁぁあ!!
週の終値を比較
2020年12月04日 46.11 (+57pips上昇) OPEC会合で減産は徐々に解消だが、市場参加者はポジティブにとらえる
2020年12月11日 46.56 (+45pips上昇) イギリスで新型コロナワクチンの接種が始まる
2020年12月18日 49.03 (+247pips上昇) アメリカで新型コロナワクチンの接種が始まる
2020年12月25日 48.29 (-74pips下落)
2020年12月31日 48.18 (-11pips下落)
2021年01月08日 52.61 (+443pips上昇) バイデン政権+上院下院が民主党が制覇、サウジが自主減産発表、協調減産もおおかたの減産幅で合意
2021年01月15日 52.11 (-50pips下落) バイデン氏が発表した財政出動は織り込み済み、原油市場では需要の回復は見込めないとアナリストが言う。中国がロックダウンで原油価格が下落
2021年01月22日 52.06 (-5pips下落) バイデン氏の就任式後、頭打ちで下落。イエレン氏はバイデン氏の大規模政策を支持する意向
2021年01月29日 52.17 (-11pips下落) ロビンフッダーが大暴れして株式市場はネガティブな感じに。
2021年02月05日 56.95 (+478pips上昇) サウジ自主減産やアメリカで大雪に見舞われて需要が増した
2021年02月12日 59.61 (+266pips上昇)
2021年02月19日 58.93 (-68pips下落) アメリカの寒波の影響が収まり利益確定売りに。バフェット氏がシェブロンの株を購入
2021年02月26日 61.53 (+260pips上昇) アメリカの長期金利が爆上げで市場は大混乱
2021年03月05日 66.26 (+473pips上昇) OPECプラスが4月も協調減産を継続、生産も据え置き。サウジも自主減産続けるってよ
2021年03月12日 65.57 (-69pips下落)
2021年03月19日 61.42 (-415pips下落) IEAがスーパーサイクル論を否定。ゴールドマンがブレント原油80ドルに行くと予想
2021年03月26日 60.80 (-62pips下落) スエズ運河で大型コンテナ船が座礁
2021年04月01日 61.25 (+45pips上昇) スエズ運河の問題は解消。OPEC+が5月~7月に微増産するってよ。サウジも自主減産を徐々に辞めるってよ。
2021年04月09日 59.36 (-189pips下落) イランの増産懸念、OPEC+の微増産を再評価
2021年04月16日 63.07 (+371pips上昇) 中国輸入統計が良好で原油を爆買い!IEAとOPECが2021年の世界の石油需要見通しを引き上げ!
2021年04月23日 62.11 (-96pips下落) インドのロックダウンと日本の緊急事態宣言
2021年04月30日 63.46 (+135pips上昇)
2021年05月07日 64.83 (+137pips上昇) 中国の軍用機が台湾の防空識別圏に進入したとの報道
2021年05月14日 65.46 (+63pips上昇) アメリカのパイプライン最大手がサイバー攻撃によって稼働を停止。OPEC、IEA需要見通しは良好(供給不足の可能性を指摘)
2021年05月21日 63.85 (-161pips下落) イラン核合意の進展や制裁解除の可能性が浮上、ビットコインの急落で原油価格が大きく下落
2021年05月28日 66.60 (+275pips上昇) バイデン大統領の6兆ドル規模のインフラ投資計画が報道され期待感で67ドルに到達する
2021年06月04日 69.38 (+278pips上昇) イランの制裁解除でイラン産の原油が供給されても需要面に問題は無いらしい
2021年06月11日 70.79 (+141pips上昇) OPECとIEAが新型コロナ前の水準に戻る見通しを発表し生産拡大を示唆した事で原油が買われている
まとめ
WTI原油の1週間の流れをまとめると以下のようになります。
- インドの新型コロナ感染者の減少で原油が買われ
- OPECのバーキンドさんの発言で在庫が減る見通しから強気買われた
- ガソリンの在庫が700万バレル級の減少を見せたが大して売られず
- 5月の米CPIの発表で前年同月比で物価は上昇しているが、なぜかインフレは一過性のものと捉えられて原油価格は上昇
- イランの制裁解除の報道で急落したが、別にイランの核合意がらみの制裁解除じゃないんだからね?という内容が出て急激に買い戻される
- その後、OPECやIEAが新型コロナパンデミック前の水準に戻る見通しを発表し、需要に追いつくための生産拡大をすると発表した事で原油が強気に買われる
- 大口は3週連続で買い増し
- 小口投機がめずらしく大量の売り
- 個人投資家が年初来の売り増しで阿鼻絶叫
大口は3週連続で買い増してるのに
個人投資家は年初来の売り増しで踏みあげられて阿鼻絶叫。
ショーター終わったな…。
あれほど売りは不利って教えてやったのに…。
負けるべくして負けてるんだから、自業自得だわ…。
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