WTI原油 【見通し・予想・動向】ロビンフッダーの煽り買いに注意せよ!石油業界も巻き込まれるぞ! テクニカル分析・ファンダメンタルズ解説 CFTCポジション比較 2021年1月29日(金)の週を終えて
2021年1月25日(月)から1月29日(金)の週を終えて
WTI原油の最新の動向を解説します。
- API、EIAの最新の在庫の状況
- 1週間のファンダメンタルの出来事と値動きの解説
- テクニカルの分析
- 投機筋や個人投資家のポジション状況を見て市場心理の解説
これらの情報を総合的に分析して
今後のWTI原油の相場展開の見通しや予想を立てていきます。
この記事を最後まで見るメリットは
WTI原油の最新の動向をすべて把握できる事です。
たとえ途中から市場に参加したとしても
原油カテゴリにある記事を見直してもらえれば
1週間ごとの流れを記録しているので
容易に相場環境を認識する事ができると思います。
それでは、各章を見ていきましょう。
WTI原油 見通し 予想 動向(2021年1月29日(金)の週を終えて)
#WTI原油・俺ニカル分析
2021年1月29日の週を終えて原油は結局53ドルを超えきれず
在庫が900万バレル級の減少を見せ
FOMCで原油価格の低迷が物価に影響を与えていると
言われて上昇を見せたが
ぜんぶ戻り高値を売られている株式市場でロビンフッドの煽り買いと
ファンドの損失計上で大荒れが原因 pic.twitter.com/kqytNAVHes— 引退間近・堅実なる投機家@-500万円・原油と株とFXで負たトリプル3の男 (@kenjitutouki) January 30, 2021
上記ツイートで1週間の全体的な動向について述べていますが
この内容をもう少し深く掘り下げて、1つずつ解説していきます。
解説の流れは以下の通りです。
- 原油の在庫状況
- ファンダメンタル分析
- テクニカル分析
- ポジション状況
- 週の終値の動向
WTI原油の在庫状況
API在庫の状況
原油在庫が凄い減り!
EIA在庫の状況
API同様に原油在庫が凄い減り!
原油の在庫の状況 まとめ
900万バレルクラスの減りは久々に見た気がする。
だがしかし…原油価格は53ドルを超えきれず、戻り高値を売られて下落している…。
53ドルを超えるには絶好のネタだったのになぁ…。
ロビンフッダーとヘッジファンドが相場でバトルを繰り広げ
株式市場が大荒れしてるのが原因なのかもしれない。
WTI原油 ファンダメンタルズ分析
2021年1月25日(月曜日)から1月29日(金曜日)の1週間のファンダメンタルズの解説や値動きの動向をチェックしていきます。
この1週間でインパクトのあった出来事は
- 新型コロナワクチンの普及が遅れる懸念が台頭している
- 原油在庫が991万バレル減少したけど53ドルを超えきれず下落
- ロビンフッダーが大暴れしてファンドが損失計上を被る事になり株式市場は大荒れでリスク回避の展開
- 従業員5人くらいしかいない石油企業の小型株がロビンフッダーの手により爆上げ。石油銘柄の戻り売りを警戒
2021年1月25日(月曜日) WTI原油のファンダメンタルズ分析と価格の動向
イギリスのジョンソン首相が新型コロナウイルスの変異種の死亡リスクがある恐れがある事を
警告した事で欧州時間に株価が新型コロナウイルスに対するリスク回避で株価が下落して
リスク回避よりの売りが出ました。
また製薬会社のメルク社が新型コロナウイルスの免疫反応が劣る事を理由に
ワクチンの2種類の開発中止を発表しました。
これを受けて新型コロナワクチンの供給に関する懸念が台頭し、アメリカの株式市場も
リスク回避の売りが殺到しました。
ただ後半は安値拾いの買いで持ち直し陽線引けとなりました。
買われた材料の中にイラクが1月と2月の生産量を削減するという報道や
リビア産の原油の一部停止の報道を好感して買われているようです。
安値51.80 → 終値52.86(+106pips上昇)
2021年1月26日(火曜日) WTI原油のファンダメンタルズ分析と価格の動向
中国の新型コロナウイルス感染拡大や
新型コロナワクチンの供給に関する懸念から原油価格は上値が重い展開
またアメリカの追加景気刺激策が本来の規模より少なくなるかもしれない
という懸念も台頭し始めている。
今のところ買い支え要因はOPECプラスの減産順守率のみ。
始値52.86 → 終値52.74(-12pips下落)
2021年1月27日(水曜日) WTI原油のファンダメンタルズ分析と価格の動向
API、EIAともに原油在庫の減りは凄まじかった。
EIAに至っては991万バレルも減少している。
それなのに原油価格は53ドルを抜けきれず戻り高値を売られて下落した。
この日はロビンフッダーがゲームストップの株を煽り買いして
ヘッジファンドの空売りを損失に追い込んだ日。
ファンドの損失計上から持ち株を売却するハメになり
株式市場は大荒れで株価は大きく下落した。
そのせいもあって原油価格もイマイチになったものと思われます。
ただ、原油価格は荒れるほどでも無い感じなのは違和感ありますね。
ちなみにこの日、航空大手のボーイングが2020年通年で最大の赤字を出しています…。
始値52.74 → 終値52.61(-13pips)
2021年1月28日(木曜日) WTI原油のファンダメンタルズ分析と価格の動向
前日のボーイングの大赤字が響いているのか
石油需要の懸念が台頭して原油は売られている。
高値53.55 → 終値52.08(-1.47pips)
2021年1月29日(金曜日) WTI原油のファンダメンタルズ分析と価格の動向
ダウ30が30000ドル割れしたことを背景にリスク回避が台頭し
原油価格は売られて週を終えました。
ちなみにロビンフッダーが5人の従業委しかいない石油企業の小型株を
買いあさり、爆上げさせたようです。
この影響があるとすれば、石油銘柄全般に戻り高値をファンド勢に売られて
原油価格が下落しうる可能性もあるかもしれないので注意が必要です。
高値53.22 → 終値52.17(-1.05pips下落)
WTI原油 テクニカル分析
WTI原油の日足チャートをベースにテクニカル分析をしていきます。
1週間の価格動向ダイジェスト
- 週の初めに転換線で底打って反転上昇をし53.69のレジスタンスラインまで到達ご頭打ちとなって下落
- その後は53.15の週200SMAに乗せる事が出来ず5日SMAと転換線を割れる形で週を終える
直近のレジスタンス
53.15 青いライン
53.69 緑のライン
53.95 緑のライン
49.30~49.40のレジスタンスを明確に上に抜け勢いよく上昇して
たどり着いた場所に3つのレジスタンスゾーンが控えています。
53.15は週足の200SMAがある場所。
53.69~53.95は2020年の2月くらいからW型のダマシ上げと見せかけて
暴落を見せた上の終値のライン。
直近のサポート
49.30 赤色のライン
週の始めに大きく戻り高値を売られましたが47.10付近で押し安値を形成して大きく上昇しました。
その時に上に抜いたレジスタンスが49.30なので、ここがサポートになるか
もしくは52ドルで耐えきるかどうかって感じでしょうか。
M字型なので下に抜けて下落しそうですが
日足レベルの直近の押し安値は47.3あたりにあるので
ここを割れなければ、まだ下落転換したとは言いうのは早いと思われます。
上昇トレンドが継続するかどうかは、この辺りを明確に下抜けた時に
どのような動きをするのか見ておいた方がいいと思います。
WTI原油のCFTCのポシション状況を比較
週末に発表されるCFTCのポジション状況を記録して
合わせてiFOREXで見れる個人投資家のポジション状況を比較して
市場参加者の心理を紐解いて、今後の相場展開を予想していこうと思います。
基本的に個人投資家が多めに持っているポジションは負け易い傾向にあるので
それを基本概念に入れて市場心理を解説していきます。
WTI原油のCFTCのポジション状況
ロビンフッダーの大暴れで大口の買いは少し増えているけど
その分、売りも増えてきているのが気になりますね。
価格はポジティブな情報を飲み込みながら下落しているので
警戒したほうがいいと思います。
WTI原油の個人のポジション状況
ロビンフッダーが大暴れの週で個人投資家の買いは少し多めの状況で週を終えています。
原油価格は53ドルを超えきれず52ドルに落とされているので
少し買いを持つのは怖いですね…。
WTI原油のポジション状況 まとめ
ロビンフッダーの大暴れで大口は買いと売りを入れてきているが新規の売りが多い状態。
それに比べ個人投資家は買いが多い状態。
原油価格は53ドルを明確に超えきれず、在庫のポジティブな情報を飲み込みながら52ドルへ下落。
これはヤバイ雰囲気を感じます…。
週の終値を比較
2020年12月04日 46.11 (+57pips上昇) OPEC会合で減産は徐々に解消だが、市場参加者はポジティブにとらえる
2020年12月11日 46.56 (+45pips上昇) イギリスで新型コロナワクチンの接種が始まる
2020年12月18日 49.03 (+247pips上昇) アメリカで新型コロナワクチンの接種が始まる
2020年12月25日 48.29 (-74pips下落)
2020年12月31日 48.18 (-11pips下落)
2021年01月08日 52.61 (+443pips上昇) バイデン政権+上院下院が民主党が制覇、サウジが自主減産発表、協調減産もおおかたの減産幅で合意
2021年01月15日 52.11 (-50pips下落) バイデン氏が発表した財政出動は織り込み済み、原油市場では需要の回復は見込めないとアナリストが言う。中国がロックダウンで原油価格が下落
2021年01月22日 52.06 (-5pips下落) バイデン氏の就任式後、頭打ちで下落。イエレン氏はバイデン氏の大規模政策を支持する意向
2021年01月29日 52.17 (-11pips下落) ロビンフッダーが大暴れして株式市場はネガティブな感じに。
まとめ
WTI原油の1週間の流れをまとめると以下のようになります。
- 新型コロナワクチンの普及が遅れるとの懸念が高まりリスク回避の動き
- 原油在庫が991万バレルの減少をみせたものの53ドルを明確に超えきれず52ドルへ転落
- ボーイングが2020年の決算発表で過去最大級の大赤字を出してヤバイ事になっている
- ロビンフッダーが5人くらいしかいない石油企業の株を買いまくり暴騰している
- ロビンフッダーが株の煽り買いをした事でヘッジファンドが損失計上する事になり株式市場が大荒れで原油価格も少なからず悪影響を受けている
株式市場が大荒れ状態なので原油も静観したほうがいいかも。
なんか怖いし、株があんなに大荒れしているのに
原油だけ1ドルくらいしか動いてないのが気になる。
あとボーイングの赤字もエネルギー需要の影響がありそうなので
原油価格の調整が入るか見たほうがいいと思う。
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