WTI原油 減産期待とアメリカ政府の買い支えで押し目買いチャンスの到来か!? テクニカル分析・ファンダメンタルズ分析 CFTCポジション比較から相場を予想 2020年5月01日(金)の週を終えて
2020年5月01日(金)の週を終えて
WTI原油のチャートとCFTCの大口の動向、そして個人のポジション状況を見ながら
相場の分析をしていきます。
チャンスがあれば海外ハイレバ口座と国内先物口座を利用して、トレードしていくつもりでいます。
それでは、各章の状況を見ながら、相場を予想していきます。
WTI原油 テクニカル分析と大口と個人のポジションから相場の強弱を予想(2020年5月01日(金)の週を終えて)
#WTI原油・俺ニカル分析
2020年5月1日の週を終えて・アメリカの個人投資家の売りが目立つ
(年初来の売り増加更新中 3週目)・在庫は増えてるが予想よりは増えてない事から買われてるようです
・リグ稼働数が2016年の暴落水準に近づく
週足ベースだとU字回復してる形
押し目買い狙いアリかも🧐 pic.twitter.com/Pbl6gJBLXu— 堅実なる投機家@-491万7112円・原油相場で負けた男 (@kenjitutouki) May 2, 2020
上記ツイートで大枠について述べていますが
この内容をもう少し深く掘り下げて解説していきます。
WTI原油の在庫状況
API在庫の状況
- 原油在庫は増えていますが、増加幅は先週より減っています
- ガソリン在庫が減少に転じました
- 留出油は増えていますが、増加幅は先週より減っています
- クッシング在庫は増えていますが、増加幅は先週より減っています
在庫は全体的に増加していますが
増加幅は先週に比べると減っています。
原油価格の暴落によりアメリカも減産を余儀なくされているので
ここから原油在庫の増加幅が減っていくのか
ファンダメンタルズネタとして注目されると思います。
EIA在庫の状況
- 原油在庫が先週に引き続き増加中ですが、増加幅は先週に比べて減りました
- ガソリン在庫が減少に転じました
- 留出油は増加中ですが、増加幅は先週に比べて減りました
- クッシング在庫は増加中ですが、増加幅は先週に比べて減りました
リグ稼働数が2016年の暴落時の水準316基に近づいてきました。
その差は9基。
1週間ペースで60基くらい下げているので
来週どのようになるのか見物ですね。
原油価格が初のマイナス取引になった事もあり
史上初のリグ稼働数の減少が見られるかもしれません。
WTI原油のCFTCのポシション状況を比較
4月21日と4月28日の比較
- 原油価格がマイナスになったにも関わらず、大口は諦めずに買い増して年初来を更新中です
- 大口は売りポジションを外していってます
- 小口の売りポジションの増加が目立ちます。年初来の増加幅を更新しました。
大口は歴史的な安値で諦めずに買いあさっているようです。
ここで注目すべきポイントは
小口の売りが増加している事です。
原油価格が史上初のマイナス取引になった事で
多くの個人投資家が損失を被りました。
この恐怖から売りにドテンしたのだと思われます。
さて原油価格は上昇してきている中で
アメリカの個人投資家がロングを損切りしてドテン売り。
これがどのような結果をもたらすのか?
答えを言わなくても分かりますよね。
WTI原油の個人のポジション状況
4月25日と5月2日の比較
前回の記事で反転上昇の可能性を予想していました。
週の終値で見ると17.31ドルを底に19.70まで上昇しているので
U字回復になりそうな気配を感じます。
次のターゲットは20ドルを超えて23.18ドルに行けるかどうかってところでしょうか。
先週、個人のロングのロスカットが入ってドテン売りしているので
そこまで価格は下がらないのではないかと予想しています。
WTI原油 テクニカル分析
先週引いたサポートラインのおさらい
- 10.35で下髭を付けて買われる(ダブルボトムっぽい形となる)
- 12.28で足場を固めて再び上昇しています
- 16.70で頭を売られるも、15.06で足場を固めて一気に上昇しています
- 20.04で一旦、価格が落ち着いた感じで取引を終えています
直近のレジスタンス
20.04 黄色の線
ここは個人投資家が歴史的安値と勘違いして
果敢に買いで立ち向かった場所です。
そして歴史的な大暴落と投げ売りでマイナス40ドルに行ってしまった
節目のサポートラインとなった場所でもあります。
ここに戻って上昇を始めた場合
ロスカットした個人投資家が泣きを見る場所だと思うので
意識されるラインだと思われます。
直近のサポートライン
10.35 赤い線
4月28日(火曜日)に押し目となって買われた場所です。
ここを2回ほど攻めて下髭を付けているので
固めのサポートとして機能すると思います。
WTI原油 ファンダメンタルズ分析
2020年4月27日(月曜日)から5月01日(金曜日)の週のファンダメンタルズを分析していきます。
4月27日(月曜日) WTI原油のファンダメンタルズ分析
この日、大きく原油価格が下げました。
理由は以下の2つから。
- 原油の貯蔵施設の余力が不足している事から、新型コロナウイルスの影響で需要減による在庫のだぶつきが懸念されたこと
- アメリカの原油在庫が2017年につけた過去最高値の5億3500万バレルに近づきつつあること。17日の時点で5億1860バレルまで増えている
これらの要因を背景に週の初めから原油が売り込まれました。
始値・高値17.31 → 終値13.01(-430pips下落↓↓↓)
この日、朝方に出たポジティブなネタには反応はせず…。
サウジアラビアの国営石油会社サウジアラムコが予定より早く原油生産の削減を開始していた事が分かりました。
5月1日に協調減産の予定でしたが、4月25日の終了週に削減を始めたらしいです。
とくに価格に反映されることはありませんでした…。
4月28日(火曜日) WTI原油のファンダメンタルズ分析
この日は下落しましたが、大きく下髭を付けて終えました。
前日から続く貯蔵施設の余力不足から在庫のだぶつきを懸念した売りが入りました。
そこからテクニカルで反発した形となっています。
反発したのは、経済活動の再開が期待され株価が上昇した事が背景にあります。
安値10.21 → 終値13.27(+306pips上昇↑↑)
4月29日(水曜日) WTI原油のファンダメンタルズ分析
この日は原油在庫の増加幅が予想を下回った事が好感されて上昇しました。
とはいえ在庫は2017年についけた最高値5億3500に近づきつつあります。
発表された値は5億2763万バレル。
これを見ると悪材料はすべて織り込んだ可能性がありますね。
安値12.61 → 終値15.36(+275pips上昇↑↑)
4月30日(木曜日) WTI原油のファンダメンタルズ分析
この日、原油価格が大きく上昇しました。
以下のポジティブな要因が挙げられます。
- ノルウェーが減産を表明。主要産油国と協調減産するのは18年ぶりらしい
- アメリカが石油備蓄を数億バレル積み増す可能性があるとのこと
- 石油企業がアメリカ政府の戦略備蓄施設の借り入れへ(2300万バレルくらい)
5月01日(金曜日) WTI原油のファンダメンタルズ分析
この日は、原油価格が高止まりで終了しました。
以下の4つのポジティブなネタが出ましたが
前日に続くような上昇は見せませんでした。
- シェブロンとエクソンモービルがシェール分野の設備投資削減と減産を発表した事(最大40万バレル減産)
- OPECと非加盟国の協調減産がこの日から開始された事で供給のピークと判断されたこと
- アメリカや中東の削減を含めると日量1540万バレルに達するようです
- リグ稼働数が325基となり2016年の最低水準316に近づいた事
始値19.05 → 終値19.70 (+65pips)
週の終値を比較
2020年3月21日 23.40 ←次のターゲットポイントかな?
2020年3月27日 21.80
2020年4月03日 28.79
2020年4月09日 23.18 ←次のターゲットポイントかな?
2020年4月17日 18.44
2020年4月24日 17.31 ←史上初のマイナス取引となった週の終値
2020年5月01日 19.70 ←U字回復を期待できる所まで回復した
あとは20ドルを超えれるかどうかって所でしょうか。
まとめ
WTI原油の1週間の流れをまとめると以下のようになります。
- 原油の備蓄施設の余力不足から在庫のだぶつき懸念で週初めから売られる
- ノルウェーが18年ぶりに協調減産に乗り出した事で減産期待が広がって原油が買われる
- アメリカが戦略備蓄を増やす事で、原油の買い支え期待から原油が買われる
- アメリカと中東などが減産を進めている事から供給のピークは過ぎ去った感が出始めている
とりあえず悪材料は織り込んだ感が出始めているので
押したら買われるかどうかを見て押し目買いしてみようかと思います。
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