ドル円 【予想・見通し・動向】FRBパウエル議長のハト派発言で急激なドル安に テクニカル分析・ファンダメンタルズ分析 CFTCポジション比較 2021年7月30日(金)の週を終えて
2021年7月26日(月)から7月30日(金)の週を終えて
ドル円の最新の動向を解説します。
- ドル円の1週間のファンダメンタルの出来事と値動きの解説
- テクニカルの分析
- ドル、ユーロ、円の投機筋や個人投資家のポジション状況を比較して市場心理の解説
これらの情報を総合的に分析して
今後のドル円の相場展開の予想や見通しを立てて行きます。
この記事を最後まで見るメリットは
ドル円の最新の動向や
ドル全体の最新の動向をすべて把握できる事です。
もし途中から市場に参加したとしても
ドル円カテゴリにある記事を見直してもらえれば
1週間ごとの流れを記録しているので
容易に相場環境を認識できると思います。
それでは、各章を見て行きましょう。
ドル円 テクニカル分析・ファンダメンタルズ分析 CFTCポジション比較から相場の強弱を予想(2021年7月30日(金)の週を終えて)
#ドル円・俺ニカル分析
2021年7月30日の週を終えてFOMC声明発表でドル高
パウエル議長の発言で
テーパリング開始に問題がある事
利上げには程遠い事で急激なドル安週末にブラード総裁がテーパリングは今年の秋から始め来年初頭に終えるべきと発言しドル高に
パウエルさん内部をしっかり纏めて😇 pic.twitter.com/Zo9PytW77I
— 旭【あきら】😇生涯収支-521.5万円😇石油トレーダー🔞 (@akira_asahi_38) July 31, 2021
上記ツイートで1週間の全体的な動向について述べていますが
この内容をもう少し深く掘り下げて、1つずつ解説していきます。
解説の流れは以下の通りです。
- ファンダメンタル分析
- テクニカル分析
- ポジション状況
- 週の終値の動向
ファンダメンタルズ分析と値動き
2021年7月26日(月曜日)から7月30日(木曜日)の週のファンダメンタルズを分析していきます。
この1週間のドル安とドル高の要因を要約すると
ドル高の要因は以下のとおりです。
- FOMCの発表を控えたポジション整理(ドル高・円高)
- ブラード総裁が今年の秋からテーパリングを開始して来年初頭には債券購入プログラムを終わらせるべきと発言してドル高に。利上げ条件も来年夏には整うとの事
ドル安の要因は以下のとおりです。
- イギリスでロックダウン解除されて新型コロナウイルスの感染拡大が懸念されたが、感染者数が減少傾向にある事がポジティブに受け取られポンドが買われた(ドル安・円高)
- 6月耐久財受注が予想より悪かった事
- FRBパウエル議長の発言でテーパリング開始には問題がまだある事や利上げには程遠いと発言して急激なドル安になる
- アメリカのGDPが市場予想の8.5%に届かず、前回の6.4%より少しだけ高い6.5%になった事を受けてテーパリングまだだよね連想でドル売り
2021年7月26日(月曜日) FX ドル円 ファンダメンタルズ分析
ドル安・円高の流れ
FOMC発表を控えたポジション整理が行われたと言われている。
高値110.580 → 終値110.370(-21pips下落)
(9時台)
2021年7月27日(火曜日) FX ドル円 ファンダメンタルズ分析
この日も前日に引き続きドル安・円高の流れ
イギリスでロックダウン解除されて新型コロナウイルスの感染拡大が懸念されたが
感染者数が減少傾向にある事がポジティブに受け取られポンドが買われた模様。
その流れを受けてユーロドルなども上昇している。
あとは21時30のアメリカの指標で6月耐久財受注が予想より悪かった事で
ドル安を誘ったらしい。
↑
あまり注目されてない指標でドル安に動くのが何ともこじつけ感あって
うーん…なんだかなぁって感じ。
高値110.383 → 終値109.764(-61.9pips下落)
(6時台)
2021年7月28日(水曜日) FX ドル円 ファンダメンタルズ分析
FOMC発表までドル円は買われ、そこから下落していく。
FOMC発表直後はドル高に振れたが、その後は大きな髭を付けてドル安に動いた。
(ドルストレートも同じ動き)
FRBパウエル議長の発言で
テーパリングの議論は進展したものの、具体的な時期が公表されなかった事や
テーパリングを始めるには、まだ多くの問題が残っていると発言した事で
緩和は継続するものと思われた。
また利上げには程遠いと発言した事で、低金利をまだ維持すると思われた。
この事から緩和継続と低金利維持との連想からドルが急激に売られた。
多くの通貨がドル高からのドル安に傾いた事で眺めの髭が付いたドル安となった。
安値109.719 → 終値109.909(+19pips上昇)
(6時台)
2021年7月29日(木曜日) FX ドル円 ファンダメンタルズ分析
全体的にドル安の動きだった。
前日のパウエル議長がハト派よりの発言をしたことが、この日も尾を引いた感じです。
またGDPが市場予想の8.5%に届かず、前回の6.4%より少しだけ高い6.5%になった事を受けて
テーパリングまだだよね連想でドル売りを後押しした感じです。
高値109.944 → 終値109.472(-47.2pips下落)
(6時台~7時台)
2021年7月30日(金曜日) FX ドル円 ファンダメンタルズ分析
ブラード連銀総裁の発言にドル高で反応して終わった。
今年の秋にテーパリングを開始して、債券購入プログラムを来年初頭に終了するように
かなり早いペースで縮小すべきだと発言した。
また現時点でFRBは根強いインフレの衝撃に対処する十分な態勢が整ってないとの見方も示した。
アメリカの雇用は来年の夏までに完全に回復する見込みでFRBの利上げ条件を満たすと発言しています。
この早めの緩和縮小や利上げ発言に市場が反応して全体的にドル高となって週を終えました。
↑どうみても狙ってただろ・・・。
安値109.359 → 終値109.659(+30pips上昇)
(9時台)
ドル円 テクニカル分析
ドル円のテクニカル分析をしていきます。
1週間の価格動向ダイジェスト
- 週の初めから下落開始
- 25MAと基準線がいい感じに戻り高値として機能する
- 75MAを下抜けて雲下限に近いところで買い支えられて週を終える
直近のレジスタンス
110.65x
今週はここが戻り高値として機能して週の初めから頭打ちで大きく下落している。
当面はここを上に抜けるのかどうかを見とけばよさそう。
直近のサポート
今週の終わりに75MA~雲の下限で買い支えられてるので
この辺が意識されているのは間違いなさそう。
明確に下抜けるまでは下落トレンドに転換するのは難しいのではないか。
抜けたらとりあえずはボリンジャーバンドの-3σバウンドを見とけばよさそう。
円のCFTCの大口のポジション状況
週末に発表されるCFTCのポジション状況を記録して
合わせてiFOREXで見れる個人投資家のポジション状況を比較して
市場参加者の心理を紐解いて、今後の相場展開を予想していこうと思います。
また、ドルインデックスやユーロドルのポジション状況を比較する事で
ドル全体の相場を把握して、ドル安なのかドル高なのか方向性を占っていきます。
基本的に個人投資家が多めに持っているポジションは負け易い傾向にあるので
それを基本概念に入れて市場心理を解説していきます。
円のCFTCのポジション比較
イマイチわからん!!
円買いが減ってるけど、たぶんクロス円の上昇でやられただろ?
ドル円の個人のポジション状況
戻り高値110.6付近の天井ロンガーが多そう…。
週末買い支えられてリバウンド期待で戻ればいいけど
雲下抜けちゃったら終わりだろうなぁ…。
という事は新規で入るならボリバン-3σバウンド見とけばいいか。
ドル自体のポジション状況を比較
大口を含むユーロロンガーのストップ狩りした感じか。
まぁ先週ドル高がしつこかったもんなぁ…。
とはいえ、先週からちょっとドル安リバウンド警戒しといたほうがいいよねって言ってたし
底Sしたショタは居ないと思いたい。
週の終値を比較
2020年12月04日の終値 104.180 (+18.4pips上昇)
2020年12月11日の終値 103.925 (-25.5pips下落) イギリスとEUが通商協議でもめて合意無き離脱の可能性が高まる
2020年12月18日の終値 103.260 (-66.5pips下落) FRBが緩和とゼロ金利維持 アメリカで新型コロナワクチンの接種が始まる
2020年12月25日の終値 103.594 (+33.4pips下落) イギリスで新型コロナウイルスの変異種が発見される
2020年12月31日の終値 103.304 (-29pips下落) イギリスとEUが通商協議で合意、アメリカで9000億ドル規模の新型コロナ追加経済対策法案が可決
2021年01月08日の終値 103.954 (+65pips上昇) アメリカの長期金利が1%台を回復したのを受けてドル買いに
2021年01月15日の終値 103.861 (-9.3pips下落) バイデン氏の刺激策は時前に発表されていたので、利益確定売りで市場はリスク回避の流れになった
2021年01月22日の終値 103.740 (-12.1pips下落) バイデン大統領就任式完了!女性初の財務長官に任命されたイエレン氏はバイデン大統領の経済対策を支持する意向
2021年01月29日の終値 104.691 (+95.1pips上昇) ロビンフッダーが暴れた週
2021年02月05日の終値 105.306 (+61.5pips上昇) バイデン大統領が1兆9000億ドルの必要性を改めて表明
2021年02月12日の終値 104.909 (-39.7pip下落) テスラがビットコインに投資するって言ってドル安が加速
2021年02月19日の終値 105.417 (+50.8pips上昇) 日経225が30年ぶりに30000万円回復
2021年02月26日の終値 106.530 (+111.3pips上昇) アメリカの長期金利が上昇してSP500の配当利回りを超えた事で株安のドル高が進行
2021年03月05日の終値 108.206 (+167.6pips上昇) FRBパウエル議長は長期金利に介入する気はない。政策路線の変更もなし。市場参加者は失望してドル買いに
2021年03月12日の終値 108.979 (+77.3pips上昇) アメリカで1兆9000億ドルの経済対策法案が成立しました
2021年03月19日の終値 108.870 (-10.9pips下落) 日銀が長期金利の上下動を許容し、ETF買い入れを日経225からTOPIXに切り替え
2021年03月26日の終値 109.509 (+63.9pips上昇) バイデン大統領が新型コロナワクチンの普及の倍増すると発表(1億回→2億回)
2021年04月02日の終値 110.649 (+114pips上昇)
2021年04月09日の終値 109.658 (-99.1pips下落) バークシャーが円建て社債を発行。イギリスのファンドが東芝の買収を提案(2兆円規模)
2021年04月16日の終値 108.769 (-88.9pips下落) 米長期金利の大幅下落で。NZとポンド主導でドル安に
2021年04月23日の終値 107.876 (-89.3pips下落) バイデン大統領が富裕層を対象にキャピタルゲイン増税の案を出してくる。日本が緊急事態宣言
2021年04月30日の終値 109.320 (+144.4pips上昇) 早期テーパリング懸念でドル買い圧力 → FRBパウエル議長はテーパリング議論は否定している
2021年05月07日の終値 108.573 (-74.7pips下落) 非農業部門雇用者数変化が市場予想よりもかけ離れた低い数値が出た事でテーパリングや早期利上げの可能性が遠のいた
2021年07月30日の終値 109.197 (+62.4pips上昇) CPIと求人統計の上昇でインフレ懸念が台頭
2021年05月21日の終値 108.951 (-24.6pips下落) ビットコインの急落とFOMC議事録要旨でテーパリングの議論の可能性が浮上した事
2021年05月28日の終値 109.724 (+77.3pips上昇) バイデン大統領の6兆ドル規模のインフラ投資計画の報道で一気にリスクONの流れ
2021年06月04日の終値 109.399 (-32.5pips下落) 5月非農業部門雇用者数変化が予想より悪かった事で急激なドル安に
2021年06月14日の終値 109.629 (+23pips上昇) 5月の米CPIが1年9カ月ぶりの伸びだったのに発表後はドル安。次の日、来週FOMCがあるしインフレ上がってるからという理由を蒸返して急激なドル高で終わる
2021年06月18日の終値 110.217 (+58.8pips上昇) ★FOMCが利上げの前倒しを発表(2022年~2023年中。従来は2024年だった)
2021年06月25日の終値 110.686 (+46.9pips上昇) 先週ちょっと売り過ぎちゃいましたね(テヘペロ)で全市場で巻き戻しの動きとなった
2021年07月02日の終値 111.021 (+33.5pips上昇) 3つの雇用統計があったがどれも予想よりはよく内2つはドル高、週末は大きくドル安に振る
2021年07月09日の終値 110.115 (-90.6pips下落) 東京の4度目の緊急事態宣言で急落
2021年07月16日の終値 110.048 (-6.7pips下落) サンダース英中銀の刺激策縮小発言と日銀黒田総裁の物価目標2%まで政策変更をしない発言で円安
2021年07月26日の終値 110.547 (+49.9pips上昇) デルタ株感染が懸念され株は暴落したが、速攻で買い戻されてリスクONの流れに
2021年07月30日の終値 109.659 (-88.8pips下落) FRBパウエル議長がテーパリング開始には問題がまだある事や利上げには程遠いと発言してドル安に
まとめ
ドル円の相場状況をまとめると
- FOMC発表前の警戒という名のドル安に
- FOMC声明発表直後は急激なドル高
- しかしFRBパウエル議長の発言で一転して急激なドル安に
- パウエル議長いわく、テーパリング開始にはまだ問題がある事や利上げには程遠いと発言した事でハト派の緩和継続と受け取られた
- 週末は狙ったかのようにブラード総裁が緩和縮小を今年の秋から始めて来年初頭には債券購入プログラムを縮小すべきとむちゃくちゃな発言してドル高に振ってきている
いやぁ…めんどくさい1週間だったね。
来週は一旦、週末のブラード総裁の発言の流れを引き継いでドル高に動かすんだろうと思う。
その後はドル安なのかドル高なのかは行き過ぎたところで
何かネタをぶっこんで来て反転させると思う。
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