WTI原油 【見通し・予想・動向】 イランの増産懸念で急落 テクニカル分析・ファンダメンタルズ解説 CFTCポジション比較 2021年4月09日(金)の週を終えて
2021年4月05日(月)から4月09日(金)の週を終えて
WTI原油の最新の動向を解説します。
- API、EIAの最新の在庫の状況
- 1週間のファンダメンタルの出来事と値動きの解説
- テクニカルの分析
- 投機筋や個人投資家のポジション状況を見て市場心理の解説
これらの情報を総合的に分析して
今後のWTI原油の相場展開の見通しや予想を立てていきます。
この記事を最後まで見るメリットは
WTI原油の最新の動向をすべて把握できる事です。
たとえ途中から市場に参加したとしても
原油カテゴリにある記事を見直してもらえれば
1週間ごとの流れを記録しているので
容易に相場環境を認識する事ができると思います。
それでは、各章を見ていきましょう。
WTI原油 見通し 予想 動向(2021年4月09日(金)の週を終えて)
#WTI原油・俺ニカル分析
2021年4月9日の週を終えてイランが生産拡大してるし中国に供給しまくってるしで
生産増加を懸念して週一発目から大きく下落個人投資家もロングで捕まってるしで
原油はオワコンまっしぐら😇ちなみに大口はロングを大量解消
下落トレンドの中のレンジ相場だと思う pic.twitter.com/L4iCEZ4h75
— 旭(あきら)@生涯収支-528万円・石油トレーダー (@akira_asahi_38) April 10, 2021
上記ツイートで1週間の全体的な動向について述べていますが
この内容をもう少し深く掘り下げて、1つずつ解説していきます。
解説の流れは以下の通りです。
- 原油の在庫状況
- ファンダメンタル分析
- テクニカル分析
- ポジション状況
- 週の終値の動向
WTI原油の在庫状況
API在庫の状況
ガソリンと留出油の在庫が増えてる
日足チャートを見ると戻り高値は売られているが安値を追うような感じではない。
市場参加者の反応は鈍い。
EIA在庫の状況
原油在庫が減ってるけどガソリン在庫と留出油が増えている。
市場参加者の反応は安値で買い戻し。
ただ、そこから高値を追っていくかというと、その限りではない感じ。
原油の在庫の状況 まとめ
レンジ圏内を推移しているだけ。
WTI原油 ファンダメンタルズ分析
2021年4月05日(月曜日)から4月09日(金曜日)の1週間のファンダメンタルズの解説や値動きの動向をチェックしていきます。
この1週間の原油価格の上げと下げの要因を要約すると
価格が上昇した要因は以下のとおりです。
- IMFが今年の世界経済の成長率予想を5.5%から6%に上方修正した事
- ドル安で買われた事
価格が下落した要因は以下のとおりです。
- イランの増産が懸念されている事
- OPEC+の微増産が再評価されている事
- 世界で新型コロナ感染対策のロックダウン措置が取られている事
2021年4月05日(月曜日) WTI原油のファンダメンタルズ分析と価格の動向
大きく下落しました。
イランの増産観測を背景に売り込まれ急落しました。
また、先週OPEC会合があり5月~7月の増産決定したのにも関わらず上昇した分を
この日、再評価して売り込んだ形になっています。
高値61.38 → 終値58.78(-260pips下落)
2021年4月06日(火曜日) WTI原油のファンダメンタルズ分析と価格の動向
この日、IMFが今年の世界経済の成長率予想を5.5%から6%に上方修正しました。
世界経済の景気回復期待を背景にエネルギー需要も回復するとの見方から
原油は反発しましたが、戻り高値で売られて終了しました。
安値58.61 → 終値59.18(+57pips上昇)
2021年4月07日(水曜日) WTI原油のファンダメンタルズ分析と価格の動向
ガソリン在庫や留出油の在庫増加を嫌気した売りが入ったが
安いところでは利益確定からの買い戻しが入り陽線で引けた。
ただ高値を追うような展開にはなっていない。
安値58.10 → 終値59.55(+145pips上昇)
2021年4月08日(木曜日) WTI原油のファンダメンタルズ分析と価格の動向
ドル安を背景に買われた事ぐらいしかネタがない。伸びも悪い。
ちなみにFRBパウエル議長の発言があり、年内の物価が上昇する公算はあるものの
持続的なインフレにはならない見解を示している。
安値58.81 → 終値59.76(+95pips上昇)
2021年4月09日(金曜日) WTI原油のファンダメンタルズ分析と価格の動向
株式市場が史上最高値で盛り上がってる中で
原油は世界各地で新型コロナ対策のロックダウン措置や
OPEC+の増産で需給の不均衡が起きるのではないかとの懸念で売られて週を終えました。
高値59.92 → 終値59.36(-56pips下落)
週ベースでは陰線引けで-202pips下落している。
(週の高値-終値)
WTI原油 テクニカル分析
WTI原油の日足チャートをベースにテクニカル分析をしていきます。
1週間の価格動向ダイジェスト
- 週1発目から大きく下落。しかし57.45のレンジ下限付近に来ると大きく買い戻される
- 反発はしたものの高値を追っかけるような動きはなく、レンジ下限で買い支えられながらダラダラした相場が続いて週を終える
直近のサポート
59.30 出来高が多めのロング+ショートのライン
OPEC+の会合で乱高下の中、買い支えられて反発した場所なので
わりとここが固いラインなのかなと思われます。
ただ、最近は買い支えられたものの高値を追う気配がなく
だらだら下がって来てる印象なので、そろそろ決壊がありそうなので
下抜けを警戒しておく必要があると思います
57.45 日足のレンジ下限
ここ割れたら原油はオワコンになると思います。
直近のレジスタンス
60.5 1時間足では直近のショート出来高が多かったライン
直近では60.5を超えた辺りで戻り高値を売られているのを見ると
レンジ相場だけど、高値を切り下げて来てるのかな?という印象
62 1時間足でみたレンジ高値でロングを掴んでしまったと思われるライン
ちょうどレンジ抜けだし、買いが多かった場所なので
ここまで戻って来たらレンジ抜けからの上げ再開なんじゃないかって思っています。
ここを超えてくると、日足レベルでは63.33と66.58を目指す展開になるのかなと見ています。
WTI原油のCFTCのポシション状況を比較
週末に発表されるCFTCのポジション状況を記録して
合わせてiFOREXで見れる個人投資家のポジション状況を比較して
市場参加者の心理を紐解いて、今後の相場展開を予想していこうと思います。
基本的に個人投資家が多めに持っているポジションは負け易い傾向にあるので
それを基本概念に入れて市場心理を解説していきます。
WTI原油のCFTCのポジション状況
大口は買いポジションを前の週から続いて大量に解消してきている。
イランの増産懸念で下落した事と
前の週にOPEC+の増産発表した時に買い上げた後に
再評価して価格が下落したのを見ると
個人投資家に高値掴みさせたか!?というようにしか見えない。
WTI原油の個人のポジション状況
大口が前の週に引き続き買いポジションを大量に解消した中で
個人投資家はレンジ内で買いが多めに傾いている。
WTI原油のポジション状況 まとめ
まだレンジを抜けるまで待つ状態。
個人投資家がレンジ内で売りや買いで遊んでるっぽいけど
レンジ抜けてから出動しても間に合いそうなので
堅実にいくならレンジ抜けを見てから決めたらいいと思う
大口は2週連続で買いポジションを解消してきているので
どっちに新規に資金を投入するのかも見たほうがいいかも。
たぶんトレンド的には下の流れでのレンジかなと思ってる。
週の終値を比較
2020年12月04日 46.11 (+57pips上昇) OPEC会合で減産は徐々に解消だが、市場参加者はポジティブにとらえる
2020年12月11日 46.56 (+45pips上昇) イギリスで新型コロナワクチンの接種が始まる
2020年12月18日 49.03 (+247pips上昇) アメリカで新型コロナワクチンの接種が始まる
2020年12月25日 48.29 (-74pips下落)
2020年12月31日 48.18 (-11pips下落)
2021年01月08日 52.61 (+443pips上昇) バイデン政権+上院下院が民主党が制覇、サウジが自主減産発表、協調減産もおおかたの減産幅で合意
2021年01月15日 52.11 (-50pips下落) バイデン氏が発表した財政出動は織り込み済み、原油市場では需要の回復は見込めないとアナリストが言う。中国がロックダウンで原油価格が下落
2021年01月22日 52.06 (-5pips下落) バイデン氏の就任式後、頭打ちで下落。イエレン氏はバイデン氏の大規模政策を支持する意向
2021年01月29日 52.17 (-11pips下落) ロビンフッダーが大暴れして株式市場はネガティブな感じに。
2021年02月05日 56.95 (+478pips上昇) サウジ自主減産やアメリカで大雪に見舞われて需要が増した
2021年02月12日 59.61 (+266pips上昇)
2021年02月19日 58.93 (-68pips下落) アメリカの寒波の影響が収まり利益確定売りに。バフェット氏がシェブロンの株を購入
2021年02月26日 61.53 (+260pips上昇) アメリカの長期金利が爆上げで市場は大混乱
2021年03月05日 66.26 (+473pips上昇) OPECプラスが4月も協調減産を継続、生産も据え置き。サウジも自主減産続けるってよ
2021年03月12日 65.57 (-69pips下落)
2021年03月19日 61.42 (-415pips下落) IEAがスーパーサイクル論を否定。ゴールドマンがブレント原油80ドルに行くと予想
2021年03月26日 60.80 (-62pips下落) スエズ運河で大型コンテナ船が座礁
2021年04月02日 61.25 (+45pips上昇) スエズ運河の問題は解消。OPEC+が5月~7月に微増産するってよ。サウジも自主減産を徐々に辞めるってよ。
2021年04月09日 59.36 (-189pips下落) イランの増産懸念、OPEC+の微増産を再評価
まとめ
WTI原油の1週間の流れをまとめると以下のようになります。
- イランの増産が懸念で原油価格は大きく下落
- 前の週にOPEC+の微増産が発表され、何故か買われたが、今週は再評価されて原油価格は下落している
- IMFが今年の世界経済の成長率予想を5.5%から6%に上方修正した事でエネルギー需要の回復期待で原油が買われる
- ドル安で商品価値に魅力が高まり原油が買われる
- 世界で新型コロナ感染対策のロックダウン措置が取られている事を背景にエネルギー需要の懸念が台頭している
- 大口は前の週に引き続き買いポジションを大量に解消してきている
- 個人投資家はレンジ内で売り買いを繰り返し、現在は買い多めに比重が傾いている
レンジ抜けを待つ展開だけど
個人投資家がレンジ内で売り買いして遊んでる内はスキャ以外で手出ししない方がいいかも。
大口は2週連続で買いポジを解消してきてるし
個人投資家はレンジ見越して、今度は買いポジ多めだし
どこかでやらかすと見ている。
その時の様子を見てINしても遅くはないと思うので
レンジ抜けまでは様子見が無難だと思う。
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