WTI原油 【見通し・予想・動向】66.58ドルを超えるか注目!!3度目の正直なるか!? テクニカル分析・ファンダメンタルズ解説 CFTCポジション比較 2021年5月14日(金)の週を終えて
2021年5月10日(月)から5月14日(金)の週を終えて
WTI原油の最新の動向を解説します。
- API、EIAの最新の在庫の状況
- 1週間のファンダメンタルの出来事と値動きの解説
- テクニカルの分析
- 投機筋や個人投資家のポジション状況を見て市場心理の解説
これらの情報を総合的に分析して
今後のWTI原油の相場展開の見通しや予想を立てていきます。
この記事を最後まで見るメリットは
WTI原油の最新の動向をすべて把握できる事です。
たとえ途中から市場に参加したとしても
原油カテゴリにある記事を見直してもらえれば
1週間ごとの流れを記録しているので
容易に相場環境を認識する事ができると思います。
それでは、各章を見ていきましょう。
WTI原油 見通し 予想 動向(2021年5月14日(金)の週を終えて)
#WTI原油・俺ニカル分析
2021年5月14日の週を終えてアメリカのパイプライン大手がサイバー攻撃を受けて
ガソリン価格が高騰からの原油が買われるFRB理事の発言でインフレ懸念後退で
株の買い戻しからリスクONで原油が買われるOPEC、IEAの需給見通しは強気(供給不足の可能性)
66.58ドル突破が鍵 pic.twitter.com/8BZ8uLaJFx
— 旭(あきら)@生涯収支-528万円・石油トレーダー (@akira_asahi_38) May 14, 2021
上記ツイートで1週間の全体的な動向について述べていますが
この内容をもう少し深く掘り下げて、1つずつ解説していきます。
解説の流れは以下の通りです。
- 原油の在庫状況
- ファンダメンタル分析
- テクニカル分析
- ポジション状況
- 週の終値の動向
WTI原油の在庫状況
API在庫の状況
パッとしない。ガソリンが増えてるけど
アメリカの大手パイプラインのコロニアルがサイバー攻撃で稼働停止の報道で
供給不足の可能性を指摘されてるからネタにされていない。
EIA在庫の状況
本日、リグ稼働数の記録を取った結果
リグ稼働数の数値に誤差がある事が発覚。
遡る事1ヵ月くらい前から-100ほど誤差があったみたい。
嘘だろ…前の週まで普通に400台だったじゃん…。
ようは在庫が増える見通しだったのが
実はさほど増えてない計算になる…。
まぁ最近の在庫ネタは無風な状態だから別にいいけども・・・。
酷いなこれ。
原油の在庫の状況 まとめ
とりあえず無風な状態が続いてるから見る意味あまりないかも。
WTI原油 ファンダメンタルズ分析
2021年5月10日(月曜日)から5月14日(金曜日)の1週間のファンダメンタルズの解説や値動きの動向をチェックしていきます。
この1週間の原油価格の上げと下げの要因を要約すると
価格が上昇した要因は以下のとおりです。
- アメリカのパイプライン最大手のコロニアルがサイバー攻撃を受けたとの事
- アメリカの求人指標があったが求人件数が予想よりも多く賃金上昇からのインフレ懸念が出ている事
- OPECがインドの新型コロナウイルスの感染拡大を見ても需要見通しに変更がなかった事
- IEAの月報で需要の回復が供給の伸びを上回ると発表した事
- 米連邦準備制度理事会(FRB)のウォラー理事の発言でインフレ懸念が後退した事
価格が下落した要因は以下のとおりです。
- アメリカのパイプライン最大手コロニアルが再稼働した事
2021年5月10日(月曜日) WTI原油のファンダメンタルズ分析と価格の動向
東京時間は上窓スタート
ロンドンタイムはヨコヨコ
NY時間に大きく売り込まれた後に買い戻し
土日の報道でアメリカのパイプライン最大手のコロニアルがサイバー攻撃を受けたとの事で
アメリカ東海岸の燃料供給の大動脈が停止した問題が注目を浴びた形となった。
しかし欧州やNYで価格が上昇するのかと思いきや全然そんな事はなくて
むしろ価格がNYタイムで急落した…。
その後、買い戻されて十字足で引けました。
ガクッと売り込まれたネタは特になし。
株価がインフレ懸念で最高値から下落した事ぐらい。
とくにナスダックが酷い下げだった。
始値64.83 → 終値64.85(+2pips)
(高値10時台) (安値23時台)
2021年5月11日(火曜日) WTI原油のファンダメンタルズ分析と価格の動向
東京からロンドン時間にかけて下げトレンド
NY時間で安値から一気に買い戻しからの暴騰!!
アメリカのパイプライン最大手コロニアルが今週いっぱい操業を停止する見通しから
ガソリン価格が上昇した。
これを背景に原油が大きく買いで動いたみたい。
アメリカの求人指標があったが求人件数が予想よりも多く
(米3月雇用動態調査(JOLT))
求人件数が2000年12月の統計開始以降で最高を記録しました。
これにより労働力の供給が需要増大に追い付いていない状況が示され
労働力不足を受けた事やコモディティ価格の上昇による長期的なインフレ懸念が出て原油が買われたようです。
安値63.67 → 終値65.46(+179pips上昇)
(22時台)
2021年5月12日(水曜日) WTI原油のファンダメンタルズ分析と価格の動向
OPECがインドの新型コロナウイルスの感染拡大を見ても需要見通しに変更はなかった。
またIEAの月報で需要の回復が供給の伸びを上回ると発表した。
需給引き締まり期待を受けて原油価格が上昇しました。
安値64.95 → 終値65.69(+74pips上昇)
(12時台)
2021年5月13日(木曜日) WTI原油のファンダメンタルズ分析と価格の動向
東京時間からNY時間までひたすら売られた形
アメリカのパイプライン最大手コロニアルが再稼働した事を理由に原油が売られました。
高値65.79 → 終値63.76(-203pips下落)
(7時台)
2021年5月14日(金曜日) WTI原油のファンダメンタルズ分析と価格の動向
東京時間は安値付近をウロウロ
欧州時間で大きく買われ始める
NY時間でさらに高値を追う感じで買われて終了
米連邦準備制度理事会(FRB)のウォラー理事の発言で
現行の金融緩和策を当面維持する見通しとの事でインフレ懸念が後退して
これまで売り込まれていた株の買い戻しとリスクONによる原油の買い戻しが起きました。
イスラエルとパレスチナ情勢の悪化からリスク回避でスイスフランが買われている影響も
少なからずあると思います。
反応はややイマイチですが…。
安値63.32 → 終値65.46(+214pips上昇)
(15時台)
WTI原油 テクニカル分析
WTI原油の日足チャートをベースにテクニカル分析をしていきます。
1週間の価格動向ダイジェスト
- 週の初めから売り込まれたものの安値から反発して66.58に到達
- 66.58到達後はボリンジャーバンド+2σで下落しダブルトップの形を形成する
- その後大きく下落するが63.33ドルのサポートと25MAに支えられて反転上昇して週を終える
直近のレジスタンス
66.58 緑のライン
直近で2回打ち返された場所なので
ダブルトップとして意識はされていると思う。
3度目の正直になるか!?
ここ上抜けたら上昇の勢い強くなると思うので重要度高いかも。
直近のサポート
63.33ドル 緑のライン
前の週に引き続きサポートとして買い支えが入っている。
日足レベルでは4回ほどサポートされているので
かなり強めのサポートなんじゃないかと思う。
WTI原油のCFTCのポシション状況を比較
週末に発表されるCFTCのポジション状況を記録して
合わせてiFOREXで見れる個人投資家のポジション状況を比較して
市場参加者の心理を紐解いて、今後の相場展開を予想していこうと思います。
基本的に個人投資家が多めに持っているポジションは負け易い傾向にあるので
それを基本概念に入れて市場心理を解説していきます。
WTI原油のCFTCのポジション状況
思ったよりCFTCのポジション全体が冴えない。
のわりに安値で大きく反発したよなぁ…。
株の暴落にビビッてポジションを投げさせられた形になったのかな?
WTI原油の個人のポジション状況
場中で64ドル~65でショートポジ解消からのロング多めを確認。
その後、ショートが増えてるのを見ると63ドル付近で底ショート決めた個人投資家がいると思う。
WTI原油のポジション状況 まとめ
株の大幅反発と合わさって原油も上昇する可能性が出てきた。
あとは、66.58の最大レジスタンスの時に売りポジがどれくらい増えてるかがカギとなるだろう。
売りが増えてる状態で地合いがよければ66.58ドルを超えてくる可能性が出てくると思う。
週の終値を比較
2020年12月04日 46.11 (+57pips上昇) OPEC会合で減産は徐々に解消だが、市場参加者はポジティブにとらえる
2020年12月11日 46.56 (+45pips上昇) イギリスで新型コロナワクチンの接種が始まる
2020年12月18日 49.03 (+247pips上昇) アメリカで新型コロナワクチンの接種が始まる
2020年12月25日 48.29 (-74pips下落)
2020年12月31日 48.18 (-11pips下落)
2021年01月08日 52.61 (+443pips上昇) バイデン政権+上院下院が民主党が制覇、サウジが自主減産発表、協調減産もおおかたの減産幅で合意
2021年01月15日 52.11 (-50pips下落) バイデン氏が発表した財政出動は織り込み済み、原油市場では需要の回復は見込めないとアナリストが言う。中国がロックダウンで原油価格が下落
2021年01月22日 52.06 (-5pips下落) バイデン氏の就任式後、頭打ちで下落。イエレン氏はバイデン氏の大規模政策を支持する意向
2021年01月29日 52.17 (-11pips下落) ロビンフッダーが大暴れして株式市場はネガティブな感じに。
2021年02月05日 56.95 (+478pips上昇) サウジ自主減産やアメリカで大雪に見舞われて需要が増した
2021年02月12日 59.61 (+266pips上昇)
2021年02月19日 58.93 (-68pips下落) アメリカの寒波の影響が収まり利益確定売りに。バフェット氏がシェブロンの株を購入
2021年02月26日 61.53 (+260pips上昇) アメリカの長期金利が爆上げで市場は大混乱
2021年03月05日 66.26 (+473pips上昇) OPECプラスが4月も協調減産を継続、生産も据え置き。サウジも自主減産続けるってよ
2021年03月12日 65.57 (-69pips下落)
2021年03月19日 61.42 (-415pips下落) IEAがスーパーサイクル論を否定。ゴールドマンがブレント原油80ドルに行くと予想
2021年03月26日 60.80 (-62pips下落) スエズ運河で大型コンテナ船が座礁
2021年04月01日 61.25 (+45pips上昇) スエズ運河の問題は解消。OPEC+が5月~7月に微増産するってよ。サウジも自主減産を徐々に辞めるってよ。
2021年04月09日 59.36 (-189pips下落) イランの増産懸念、OPEC+の微増産を再評価
2021年04月16日 63.07 (+371pips上昇) 中国輸入統計が良好で原油を爆買い!IEAとOPECが2021年の世界の石油需要見通しを引き上げ!
2021年04月23日 62.11 (-96pips下落) インドのロックダウンと日本の緊急事態宣言
2021年04月30日 63.46 (+135pips上昇)
2021年05月07日 64.83 (+137pips上昇) 中国の軍用機が台湾の防空識別圏に進入したとの報道
2021年05月14日 65.46 (+63pips上昇) アメリカのパイプライン最大手がサイバー攻撃によって稼働を停止。OPEC、IEA需要見通しは良好(供給不足の可能性を指摘)
まとめ
WTI原油の1週間の流れをまとめると以下のようになります。
- アメリカのパイプライン最大手コロニアルがサイバー攻撃を受けて稼働を停止した事で供給懸念が台頭
- アメリカの求人指標があったが求人件数が予想よりも多く賃金上昇からのインフレ懸念で原油価格が上昇
- OPECの月報でインドの新型コロナウイルスの感染状況を見ても需要見通しに変化は無いと発表した
- またIEAの月報で需要の回復が供給の伸びを上回ると発表して需要見通しが強気と判断され原油価格が上昇した
- パイプラインの再稼働で原油価格は下がったものの63.33ドルで買い支えられる
- FRBの発言でインフレ懸念が後退した事で株価が大幅に反発した事によるリスクONで原油も上昇する
- イスラエルとパレスチナの地政学的リスクが注目されている
- 個人投資家のショート比率が増えており、底ショートしている可能性
とりあえずは66.58ドルのダブルトップレジスタンスを超えれるか。
地合いが良ければ超えると見てる。
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