WTI原油【アメリカ、経済対策で原油を買うの辞めます → 失望売り】テクニカル分析・ファンダメンタルズ分析 CFTCポジション比較から相場を予想 2020年3月27日(金)の週を終えて
2020年3月27日(金)の週を終えて
WTI原油のチャートとCFTCの大口の動向、そして個人のポジション状況を見ながら
相場の分析をしていきます。
チャンスがあれば海外ハイレバ口座と国内先物口座を利用して、トレードしていくつもりでいます。
それでは、各章の状況を見ながら、相場を予想していきます。
WTI原油 テクニカル分析と大口と個人のポジションから相場の強弱を予想(2020年3月27日(金)の週を終えて)
#WTI原油・俺ニカル分析
— 堅実なる投機家@-491万7112円・原油相場で負けた男 (@kenjitutouki) March 28, 2020
2020年3月27日の週を終えて
・リグ稼働数がようやく減り始めた
しかし2016年の大暴落時の安値を割ってるのに
300基ほど多い状態🧐
・週末に22ドル割れて週を終える
・大口は新規の売りを入れ、個人は買い増し
最低でも週終値で23.40より上で終えないと
底打ちとは言い難い pic.twitter.com/AShr5EXPHa
上記ツイートで大枠について述べていますが
この内容をもう少し深く掘り下げて解説していきます。
WTI原油の在庫状況
API在庫の状況
- 引き続きガソリンと留出油は減少傾向にあるようです。
- 原油の在庫が若干減りましたが、クッシング在庫は増えてるようです。
EIA在庫の状況
- API同様に、ガソリンと留出油は相変わらず減少傾向にあるようです。
- 原油在庫は増えてるようです。
- リグ稼働数がようやく減り始めました。
原油価格の大暴落からリグ稼働数が大きく減り始めましたね。
先週から20基減っています。
しかし、2016年の大暴落の安値を割っているのに
リグ稼働数は300基ほど多い状態です。
減り始めたとはいえ、まだまだ稼働数を減らす余地はあると思っています。
WTI原油のCFTCのポシション状況を比較
3月17日と3月24日の比較
- 小口投機(アメリカの個人投資家)の買い増しが目立ちますね(前週比+12765)
- 大口は先週、大きく売りポジションを解消しましたが、また新規で売りを入れてきているようです。
WTI原油の個人のポジション状況
3月17日と3月21日の比較
個人はさらに買いポジションを増やして
含み損を抱えてる状況です。
(4%買いが増加し84%が買い保有中)
週末、22ドルを割れてしまいました。
アメリカの個人投資家も安値を拾う形で買い増ししているので
合わせて個人投資家は買いで捕まって含み損を抱えてるようです…。
先週の23.40ドルを上抜けないと
週の終値ベースでは底打ちとは言い難い感じに思えます。
WTI原油 テクニカル分析
先週引いたサポートラインのおさらい
- 26.03を復活する事はできず(2016年大暴落時の安値 – 赤い線)
- 20.04で辛うじて耐えてる状態(2020年3月18日につけた安値 – 黄色の線)
直近のレジスタンス
2016年の大暴落の安値26.03 赤い線
結局、先週はここのラインに戻る事ができず
戻り高値を売られて22ドルを割れた状態で週を終えました。
先々週に2回ほど戻りを売られているので
サポートがレジスタンスに切り替わったと思われます。
つまり26.03が当面の直近レジスタンスになると思われます。
直近のサポートライン
3月16日から3月20日の週につけた安値20.04 黄色の線 (3月18日につけた安値)
20ドルを割れた場合、ここが直近のサポートとして意識されると思います。
万が一、ここを下割れてくるようだと、10ドル台を目指す展開になると思われます。
2次サポートゾーン
いよいよ10ドル台に突入したか…という時のための
サポートゾーンになると思われる場所です。
緑の線 2本の間
- 15.06
- 16.70
ゾーンとしたのは、この2点間で上昇の起点となっている場所が
多く存在したからです。
なおかつ約1ドル圏内にいるので、ラインというより
ゾーンで見たほうがいいと思ったからです。
15.06のサポート2つの要因
- 1988年11月、12月で反転上昇を開始した陽線と始値・安値のライン
- 1990年6月の暴騰直前の押し安値
16.70のサポート2つの要因
- 1999年4月、5月、6月の暴騰の直前のレンジ安値
- 2001年11月の押し安値
市場2番目の安値 兼 大暴騰のサポート
WTI原油の歴史の中で、2番目に安い値が12.28 ピンク色の線
この場所で2点ほど暴騰の起点となった場所があります。
- 1988年10月の安値 ここから反転上昇
- 1999年3月 始値がほぼ安値になって暴騰した価格
最終サポート 市場最安値
WTI原油の歴史の中で、1番安かった値が10.35 赤い線
1998年12月の安値、月足だと十字足で終わっているが
ここから2年かけて原油が大暴騰した安値でもあります。
高値は37.38ドルまで上昇し、2745pips上昇する事となりました。
さて、1986年7月にも赤い線に近い安値10.65があります。
赤い線にわずかに届きませんが、ここも暴騰する事になった価格でもあるので
ここで合わせて紹介しておきます。
この安値を起点に1990年10月まで上昇していきました。
高値で41.15ドル、3050pipsも上昇しました。
期間は4年後なので、すぐという訳ではなさそうです。
WTI原油 ファンダメンタルズ分析
2020年3月23日(月曜日)から3月27日(金曜日)の週のファンダメンタルズを分析していきます。
3月23日(月曜日) WTI原油のファンダメンタルズ分析
特に目立った情報はなし。
先週18年ぶりの安値を付けたことから安値を拾う動きが出たのみ。
朝方、原油は売られていたが、夕方から安値を拾う動きが出始める。
安値20.78 → 終値23.75 (+297pips上昇↑↑↑)
3月24日(火曜日) WTI原油のファンダメンタルズ分析
トランプ大統領が原油価格の安定に向けて
サウジアラビアと連携することが報道された事で原油が買われた。
朝から夜にかけて買いが強まる。
安値23.07 → 終値24.31 (+124pips上昇↑↑)
好感されたとはいえ、上昇幅は少ない感じか。
3月25日(水曜日) WTI原油のファンダメンタルズ分析
経済刺激策の期待で株価は上昇したものの
原油価格はイマイチ。
日足十字足で終わる。
始値24.31 → 終値24.30 (-1pips…)
3月26日(木曜日) WTI原油のファンダメンタルズ分析
- IEAのビロル事務局長が新型コロナウイルスの感染拡大によって、外出制限などによって世界の石油需要が2000万バレル減少する(20%減)可能性があると警告した
- アメリカのエネルギー省が26日までに、戦略石油備蓄(SPR)向けの原油買い入れ計画の取り下げを表明
- さらに議会に要求していた買い入れのための予算30億ドルが、上院が25日に可決した総額2兆ドル超の経済対策に盛り込まれなかった
これらの3つの要因から原油の需要減の観測が強まり原油が売られた。
原油オワタ…。
高値24.63 → 終値23.16 (-147pips下落↓↓)
3月27日(金曜日) WTI原油のファンダメンタルズ分析
先日の需要減観測が警戒され原油が売られた。
結局22ドルを下割れて週を終える。
高値23.39 → 終値21.80 (-159pips下落↓↓)
週の終値を比較
2020年3月20日 23.40
2020年3月27日 21.80 (-160pips下落↓↓)
週の終値は下落して終わっています。
底打ちと判断するには
最低でも23.40を終値ベースで超えてきてくれないと難しいと思われます。
まとめ
WTI原油の1週間の流れをまとめると以下のようになります。
- 18年ぶりの安値を付けて値ごろ感から底値を拾われた
- しかし、26日(木曜日)に最悪のファンダメンタルズネタが出てくる
- 新型コロナウイルスの感染拡大によって世界の石油需要が2000万バレル(20%)減少すると警告がでた
- アメリカが戦略石油備蓄の購入計画を辞めたと表明
- おまけに2兆ドルの経済対策に原油の購入が盛り込まれなかった…
アメリカがこんな状況じゃ原油はオワコンですやん…。
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