ダウ30【見通し・予想・動向】35000ドルが一旦の天井説 テクニカル分析・ファンダメンタルズ解説 CFTCポジション比較 2021年7月16日(金)の週を終えて
2021年7月12日(月)から7月16日(金)の週を終えて
アメリカ株式市場とダウ30の最新の動向を解説します。
- アメリカの株式市場とダウ30の1週間のファンダメンタルの出来事と値動きの解説
- テクニカルの分析
- ダウ30とSP500の投機筋や個人投資家のポジション状況を比較して市場心理の解説
これらの情報を総合的に分析して
今後のダウ30の相場展開の見通しや予想を立てて行きます。
この記事を最後まで見るメリットは
アメリカの株式市場の最新の動向や
景気に敏感な株価指数を取り扱うので最新の景気の動向をすべて把握できる事です。
もし途中から市場に参加したとしても
ダウ30カテゴリにある記事を見直してもらえれば
1週間ごとの流れを記録しているので
容易に相場環境を認識できると思います。
それでは、各章を見て行きましょう。
ダウ30 テクニカル分析・ファンダメンタルズ分析 CFTCポジション比較から相場の強弱を予想(2021年7月16日(金)の週を終えて)
#ダウ30・アメリカ株式市場・俺ニカル分析
2021年7月16日の週を終えてFRBパウエル議長の発言で
市場参加者は緩和継続の所だけ都合よく解釈し
インフレデータが期待以上の発言は無視して
株を買い安堵する週末、新型コロナデルタ株の感染拡大が懸念され
株価はNY時間からボコボコに売られた😇 pic.twitter.com/zik3VppUSB— 旭【あきら】😇生涯収支-533万円😇石油トレーダー🔞 (@akira_asahi_38) July 17, 2021
上記ツイートで1週間の全体的な動向について述べていますが
この内容をもう少し深く掘り下げて、1つずつ解説していきます。
解説の流れは以下の通りです。
- ファンダメンタル分析
- テクニカル分析
- ポジション状況
- 週の終値の動向
ダウ30 ファンダメンタルズ分析と値動き
2021年7月12日(月曜日)から7月16日(金曜日)の週のファンダメンタルズを分析していきます。
この1週間の株価の上げと下げの要因を要約すると
価格が上昇した要因は以下のとおりです。
- ディズニーの映画『ブラック・ウィドウ』の公開直後の週末興行収入が8000万ドルになった事
- ディズニーがスポーツ放送のESPNプラスの契約料の値上げを計画している事が好感された
- FRBパウエル議長が緩和継続の発言をした事が注目されハト派姿勢を維持した事(期待以上のインフレデータの件は無視されている・・・)
- アップルのサプライヤーに次期iPhoneの生産を約20%拡大させたい意向が報道
- マイクロソフトのOSウインドウズをクラウドベースのサービスとして提供すると発表された事
価格が下落した要因は以下のとおりです。
- 6月の米CPIは予想を全部上回った事(2018年8月以来の約13年ぶりの伸び)テーパリング観測
- JPモルガンが低金利を理由に短期的な明るい見通しだけでは大幅な増収とはならないと警告
- 米連邦航空局がボーイング製787ドリームライナーの在庫の一部に製造品質の問題が見つかったと報告
- バンクオブアメリカは低金利が決算の影響を受けやすい事が嫌気
- OPECのサウジとアラブ首長国連邦(UAE)が原油生産を巡って妥協合意した事で供給が増えるとの懸念からエネルギー株が圧迫
- イギリス中銀のサンダース委員が刺激策縮小の可能性について発言しテーパリング観測が台頭
- 新型コロナウイルスのデルタ株感染拡大懸念
2021年7月12日(月曜日) ダウ30のファンダメンタルズ分析
朝からロンドン時間にかけて下落していったが
20時からNY時間にかけて大きく買い戻されて東京時間の高値を更新して終わる。
22:30からのブチ上げが凄かった感じ。
とりあえず先週の金曜日の爆上げの押し目をNY時間に拾われたような感じですね。
ディズニーの株が4%を超える上昇。
映画『ブラック・ウィドウ』の公開直後の週末興行収入が8000万ドルになった他
スポーツ放送のESPNプラスの契約料の値上げを計画している事が好感されているようです。
安値34682.55 → 終値35017.97(+335.42pips上昇)
2021年7月13日(火曜日) ダウ30のファンダメンタルズ分析
朝から21:30の米CPI発表までダラダラと下げて行った。
21:30の6月の米CPIは予想を全部上回って発表された。
市場では2008年8月以来、約13年ぶりの大幅な伸びと言われており
テーパリング観測からドルが買われた。
株もテーパリング観測を受けて急落したが
NYオープンの22:30は買い戻しが強く入った。
しかし、結局は戻り高値を売られる形で21:30の米CPI発表時の安値付近まで落ちて終わった。
JPモルガンの決算発表があり第2四半期の純利益が前年同月比155%増加したのにも関わらず株価は下落した。
どうやら低金利を理由に短期的な明るい見通しだけでは
大幅な増収とはならないと警告した事が嫌気されたみたい。
ボーイングの株価も安い。
米連邦航空局が787ドリームライナーの在庫の一部に製造品質の問題が見つかったと報告された事が嫌気されたみたい。
高値35048.94 → 終値34912.39(-136.55pips下落)
(9時台~10時台)
2021年7月14日(水曜日) ダウ30のファンダメンタルズ分析
東京で下げ
ロンドンで買われ
NY初動で天井を付けて下がるが売りが続かず行って来いで終わる
この日はカナダの政策金利があり追加のテーパリングが発表されました。
FRBパウエル議長の発言が注目されていたが
インフレデータが期待以上と発言しているが、これは注目されず
緩和継続の発言が出た事が注目されハト派姿勢を維持した事が評価され株価は買い戻されている。
アップルのサプライヤーに次期iPhoneの生産を約20%拡大させたい意向が報道され
これがポジティブに受け取られて株価が上昇したようです。
マイクロソフトのOSウインドウズをクラウドベースのサービスとして提供すると発表された事が好感され
最高値を更新したようです。
これらの株がSP500などの株価指数を牽引しています。
バンクオブアメリカの株価は冴えない。
低金利が決算の影響を受けやすい事が嫌気されているようです。
始値34912.39 → 終値34933.92(+21.53pips)
(安値:15時台~16時台)
(高値:22時台)
2021年7月15日(木曜日) ダウ30のファンダメンタルズ分析
OPECのサウジとアラブ首長国連邦(UAE)が原油生産を巡って妥協合意した事で
供給が増えるとの懸念からエネルギー株が圧迫した。
19時台にイギリス中銀のサンダース委員が刺激策の解除がまもなく適切となる可能性について発言した事で
イギリスでテーパリング懸念が台頭してイギリスの株価が下落する場面があった。
これにつられてアメリカの株価指数もネガティブに反応して下落している。
あとは新規失業保険申請件数が昨年3月以来の水準に改善した事を受けて
テーパリング懸念が高まった事ぐらい。
とはいえ株価は終盤に謎に買い戻されて陽線下髭で終えている。
安値34729.13 → 終値34970.91(+241.78)
(19時台~21時台)
2021年7月16日(金曜日) ダウ30のファンダメンタルズ分析
東京とロンドンは押し目買いで上昇継続
NY初動ではね上げといてから下落
23時からあれよあれよと下落していき、その日の安値を更新してから安値張り付きで終わりました。
なんかNY時間に叩き売られ東京とロンドンタイムに買っていた投資家が阿鼻絶叫するような下げを演じた。
アメリカの保健当局者が新型コロナワクチンの未接種者の死者が拡大していると警告し
感染者が前週比70%増加、死者が26%増加と報道された事が嫌気されたようです。
ロサンゼルスでは今週末からマスクの着用義務の措置が取られたみたいです。
イギリスでもデルタ株の感染拡大が懸念されており
新型コロナウイルスによる懸念が再び市場参加者のリスク懸念として台頭した形となってる模様。
高値35110.46 → 終値34694.44(-416.02pips下落)
(22時台)
ダウ30 テクニカル分析
ダウ30の日足チャートをベースにテクニカル分析をしていきます。
1週間の価格動向ダイジェスト
- 週の始め5MAを底値に買われて35000ドルに到達した
- その後は5MA付近で買い支えられたものの、なかなか35000ドルから上に行く事は難し感じで終わる
- 週末も同じで35000ドル上に抜けたかと思わせといて、結局ボコボコに売られて終わる
直近のレジスタンスライン
34841.62 – 35000 水色のライン
35000ドルに到達はしたものの週の終わりに34841ラインを下に抜けて終わっている。
上攻めしといて結局、売り込まれて下に押し戻されてるのを見ると
当面はこの辺りが天井レジスタンスになると思います。
直近のサポート
75MAが上昇トレンドで意識されているライン
やはり日足のトレンドラインとして意識されたMAだけに買い支えも厚い。
あとは5MAや転換線で買い支えられながら上昇トレンド再開になるかどうかを見ればいいだけ。
下に抜けた場合でもボリンジャーバンドの-3σ-2σバウンドで戻ってくる事もよくあるので
この辺もカバーしておきたい。
ダウ30とSP500のCFTCのポジション比較
まさか、大口が売りを諦めて買いに転換してきた所が天井になったか!?
ダウ30とSP500の高値更新ストップからの下落・・・。
大口やらかしたか!?
ダウ30とSP500の個人のポジション比較
なるほどねぇ。個人のショーターはロスカットしているな。
株が下落しているところでドテン買いに傾き始めてる。
ダウ30のポジション状況 まとめ
さーて、大口が天井でドテンロングして株価が下がって来てる所で
ストップロスを巻き込んだ暴落が来るかもしれんなぁ・・・。
個人投資家もショートロスカットしてドテンロングに切り替えてきてるし
ワンチャン、ブラックマンデーが起きるかもしれんな・・・。
まっ、どこかで強めの買い支えが入るまで静観が無難だわ。
週の終値を比較
2020年12月04日 30169.22 (+230.43pips上昇) 最高値を更新!30000ドルを突破!新型コロナワクチンの実用化期待と追加経済対策が速まるとの期待感で
2020年12月11日 30051.95 (-117.27pips下落) イギリスで新型コロナワクチンの接種開始
2020年12月18日 30284.56 (+232.61pips上昇) アメリカで新型コロナワクチンの接種開始
2020年12月25日 30231.38 (-53.18pips下落) 新型コロナウイルスの変異種が確認されEU各国でロックダウン措置が取られる
2020年12月31日 30420.14 (+188.76pips上昇) 最高値を更新 9000億ドル規模の新型コロナ追加対策法案が可決
2021年01月08日 31147.76 (+727.62pips上昇) 最高値更新 バイデン氏が次期大統領に承認される。上院決選投票で民主党が勝利。上院下院+大統領ともに民主党となる
2021年01月15日 30780.08 (-367.68pips下落) バイデン氏の景気刺激策は時前に発表されていたので、利益確定売りのネタに使われて終わる
2021年01月22日 31029.06 (+248.98pips上昇) バイデン氏の大統領就任式後に頭打ちで下落。女性初の財務長官イエレン氏はバイデン氏の大規模政策を支持
2021年01月29日 29987.22 (-1041.84pips下落) ロビンフッダーがヘッジファンドを追い込み損失計上で株価が暴落
2021年02月05日 31193.50 (+1206.28pips上昇) バイデン大統領の経済対策が縮小される事はなく、従来の規模で行くと表明した
2021年02月12日 31493.05 (+299.55pips上昇)
2021年02月19日 31482.60 (-10.45pips下落) 長期金利が約1年ぶりに1.3%回復 バンクオブアメリカがドットコムバブル級の過熱感を警戒
2021年02月26日 30902.16 (-580.44pips下落) 長期金利が1.6%に達してSP500の配当利回り1.48%を超えて株の魅力が薄れて株価が下落
2021年03月05日 31515.09 (+612.93pips上昇) SP500の大口が大人買い。ショーターが大量に踏みあげられて週を終える
2021年03月12日 32795.54 (+1280.45pips上昇) 1.9兆ドルの新型コロナ追加経済対策法案が成立!景気敏感株主導でダウ30が最高値を更新!
2021年03月19日 32626.71 (-168.83pips下落)
2021年03月26日 33108.09 (+481.38pips上昇) バイデン大統領が2億回の新型コロナワクチンの普及を目指す。そしてインフラ投資を計画中!
2021年04月02日 33325.69 (+217.60pips上昇) ISM製造業景気指数が37年ぶりの高水準。雇用統計も予想を上回る結果を受けて株価は史上最高値更新中!
2021年04月09日 33767.00 (+441.31pips上昇)
2021年04月16日 34188.09 (+421.09pips上昇) 長期金利が大幅下落でグロース株に資金が集まる
2021年04月23日 34025.92 (-162.17pips下落) バイデン大統領が富裕層を対象にキャピタルゲイン税の増税案を出す見通し。日本が緊急事態宣言、インドの首都でロックダウン
2021年04月30日 33924.47 (-101.45pips下落)
2021年05月07日 34811.25 (+886.78pips上昇) 非農業部門雇用者数変化が予想より低い数値を出したことで利上げやテーパリングはムリという流れで株高
2021年05月14日 34331.89 (-479.36pips下落) インフレ懸念でパニック売りからのインフレ懸念後退で買い戻し
2021年05月21日 34252.23 (-79.66pips下落) インフレ懸念とビットコインの急落、テーパリングの議論が出たが株価にあまり影響はなかった
2021年05月28日 34567.93 (+315.7pips上昇) バイデン大統領の6兆ドル規模のインフラ投資案が報道され一気にリスクONの流れに
2021年06月04日 34748.00 (+180.07pips上昇) 週末の5月の非農業部門雇用者数変化が予想より悪くて株価がブチ上げ
2021年06月14日 34461.81 (-286.19pips下落) しつこい戻り売りの1週間だった。5月の米CPIを警戒した事や来週のFOMCを警戒したポジション整理
2021年06月18日 33304.73 (-1157.08pips下落) FOMCでまさかの利上げ前倒し予想を発表(2022年~2023年中。従来は2024年だった) 年初来の下げ幅を記録
2021年06月25日 34495.54 (+1190.81pips上昇) 先週は売り過ぎちゃたで買い戻し。バイデン大統領と超党派のインフラ投資計画が合意したとの報道で買いが強くなる
2021年07月02日 34790.03 (+294.49pips上昇) 雇用統計が良くてもFRBが早急な対応に迫られる事はないだろうとの見方でこじつけ感満載で株価が上昇
2021年07月09日 34897.85 (+107.82pips上昇) 景気回復のピークアウトで買われた債券が一服感で売られて株価が反転上昇
2021年07月16日 34694.44 (-200.41pips下落) デルタ株の感染拡大が警戒されている
まとめ
ダウ30の相場状況をまとめると
- 週の前半、ディズニーやらアップルやらマイクロソフトやらが株価指数の押し上げを牽引
- しかし、JPモルガンやバンクオブアメリカは低金利の状況から収益の圧迫化が懸念されている
- 6月の米CPIの結果がすべて予想を上回り2008年8月以来、約13年ぶりの大幅な伸びとなりテーパリング観測が台頭したが、安値で買われた
- FRBパウエル議長が期待以上のインフレデータがあると発言するも無視され、市場参加者は緩和継続のほうを都合よく拾って株を買いあさる
- しかし週末、新型コロナウイルスのデルタ株の感染拡大が懸念され株がNY時間からボコボコに売られて週を終える
- 大口はドテンロングしたあたりから天井を付けた感じにあっている
- 個人投資家はショートを損切りして、徐々にドテンロング勢に切り替えている
大口の天井ロングと個人投資家のショート損切からのドテンロングに切り替え・・・。
これは・・・。
35000ドルから34841を一旦の天井と見ておいたほうがいいかもしれんな。
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