ダウ30【見通し・予想・動向】キャピタルゲイン増税ですら押し目な件 テクニカル分析・ファンダメンタルズ解説 CFTCポジション比較 2021年4月23日(金)の週を終えて
2021年4月19日(月)から4月23日(金)の週を終えて
アメリカ株式市場とダウ30の最新の動向を解説します。
- アメリカの株式市場とダウ30の1週間のファンダメンタルの出来事と値動きの解説
- テクニカルの分析
- ダウ30とSP500の投機筋や個人投資家のポジション状況を比較して市場心理の解説
これらの情報を総合的に分析して
今後のダウ30の相場展開の見通しや予想を立てて行きます。
この記事を最後まで見るメリットは
アメリカの株式市場の最新の動向や
景気に敏感な株価指数を取り扱うので最新の景気の動向をすべて把握できる事です。
もし途中から市場に参加したとしても
ダウ30カテゴリにある記事を見直してもらえれば
1週間ごとの流れを記録しているので
容易に相場環境を認識できると思います。
それでは、各章を見て行きましょう。
ダウ30 テクニカル分析・ファンダメンタルズ分析 CFTCポジション比較から相場の強弱を予想(2021年4月23日(金)の週を終えて)
#ダウ30・アメリカ株式市場・俺ニカル分析
2021年4月23日の週を終えてバイデン大統領が富裕層に対して
キャピタルゲイン増税する見通しが報道された事や日本の緊急事態宣言やインドの首都が
ロックダウンされた事から
リスク回避の流れで株価が下落製造業PMIや住宅指数が良かった事で持ち直す pic.twitter.com/VajBlvTHqf
— 旭(あきら)@生涯収支-528万円・石油トレーダー (@akira_asahi_38) April 24, 2021
上記ツイートで1週間の全体的な動向について述べていますが
この内容をもう少し深く掘り下げて、1つずつ解説していきます。
解説の流れは以下の通りです。
- ファンダメンタル分析
- テクニカル分析
- ポジション状況
- 週の終値の動向
ダウ30 ファンダメンタルズ分析と値動き
2021年4月19日(月曜日)から4月23日(金曜日)の週のファンダメンタルズを分析していきます。
この1週間の株価の上げと下げの要因を要約すると
価格が上昇した要因は以下のとおりです。
- アメリカ経済指標が好調だったこと
- 4月のアメリカ製造業購買担当者景気指数(PMI)が統計を開始した2007年5月以来の高水準
- 3月の新築一戸建て住宅販売戸数(季節調整済み)が2006年8月以来の高水準
- 企業決算への期待感
価格が下落した要因は以下のとおりです。
- 日米共同声明で台湾の記述に中国が反発した事から米中対立懸念で債券が買われている事
- テスラの自動車事故で株価が下落
- ボーイングの最高財務責任者が7月に辞任する報道で株価が下落
- 欧州医薬品庁(EMA)がジョンソン&ジョンソンの新型コロナワクチンが血栓症と関連性があり得ると見解を示した事
- 大阪が緊急事態宣言を出し、政府が近く承認すると発表した事
- インドが首都をロックダウンした事
- ネットフリックスが第1四半期の新規有料契約件数が市場予想よりも下回った事が嫌気され株価が大幅に下落
- バイデン大統領が富裕層に対するキャピタルゲイン課税の引き上げを提案する見通し
- インテルが通期の売上高見通しを引き上げましたが第1・四半期のデータセンター向け半導体事業の売上高や第2・四半期の利益見通しがアナリスト予想を下回った事が嫌気され株価が下落
2021年4月19日(月曜日) ダウ30のファンダメンタルズ分析
日米共同声明の発表で台湾の記述に中国が反発したことから
米中の対立懸念から債券が買われ株が伸び悩む状態となっている。
テスラがテキサス州で衝突事故を受けて売られた事や
ビットコインの下落によりテスラの株が下落。
ファイザがEU向けに1億ダースのコロナワクチンの追加供給を決めたと報道されるが
各企業決算を見極める流れから株価自体も高値で伸び悩んで終了しました。
高値34188.09 → 終値34122.37(-65.72pips下落)
2021年4月20日(火曜日) ダウ30のファンダメンタルズ分析
ボーイングの株価が下落した事で航空関連株は軒並み弱い。
スミス最高財務責任者が7月に辞任すると発表された事が嫌気されているようです。
大阪が緊急事態宣言を出した事や前日にインドの首都がロックダウンした報道が
航空・旅行関連株に影響が出ているのではないかと思われます。
また欧州医薬品庁(EMA)がジョンソン&ジョソン製の新型コロナワクチンと血栓症の関連性はあり得る
との見解を示した事で株式市場にが嫌気されてしまった事や
大阪の緊急事態宣言の発令要請を受けて政府が3度目の宣言を近く発令する方針を固めたと報道され
日本時間の23時30過ぎ頃にダウ30やSP500、原油などが一斉に下落を始めました。
高値34192.51 → 終値33816.95(-375.56pips下落)
2021年4月21日(水曜日) ダウ30のファンダメンタルズ分析
ネットフリックスが第1四半期の新規有料契約件数が市場予想よりも下回った事が嫌気され株価が大幅に下落。
ただ全体的に株価は買い戻しの動きとなっている。
買い戻されるネタは特になし。
安値33751.92 → 終値34105.34(+353.42pips下落)
2021年4月22日(木曜日) ダウ30のファンダメンタルズ分析
バイデン大統領が富裕層に対するキャピタルゲイン課税の引き上げを提案する見通しが嫌気され
株価が下落しました。
所得が100万ドルを超える富裕層を対象にキャピタルゲイン税の税率を39.6%とし(現行の2倍近くに引き上げ)
所得税の限界税率を37%から39.6%に引き上げる事を提案する見通しのようです。
これは育児や幼児教養分野などへ歳出を賄うために税率を引き上るようです。
この情報が出たのは日本時間の夜中の2時40分過ぎ頃。
日本人が寝静まったころに狩りが始まったというわけ。
インテルが通期の売上高見通しを引き上げましたが
第1・四半期のデータセンター向け半導体事業の売上高や
第2・四半期の利益見通しがアナリスト予想を下回った事が嫌気され株価が下落しました。
高値34160.63 → 終値33837.62(-323.01pips下落)
2021年4月23日(金曜日) ダウ30のファンダメンタルズ分析
アメリカ経済指標が軒並み好調だったことや好決算への期待感から
株価は反転上昇して週を終えました。
4月のアメリカ製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値は60.6となり
統計を開始した2007年5月以来の高水準を付けました。
3月の新築一戸建て住宅販売戸数(季節調整済み)は年率換算で102万1000戸となり前月比で20.7%増加。
2006年8月以来の高水準となりました。前年同月比で66.8%も増加しています。
インテルはこの日は下窓を付けて大幅下落。約3ドル幅の下窓を開けてのスタートとなりました。
前日の決算内容が失望を誘ったようです。
ハネウェルインターナショナルは第1四半期の決算で主力の航空宇宙事業の売上高が予想を下回った事で株価が下落。
アメリカンエクスプレスの第1四半期決算は、新型コロナウイルス感染拡大抑制策の影響で
カード保有者の旅行と娯楽関連の消費が約半減した事から減収となった事が嫌気されて株価が下落。
安値33724.18 → 終値34025.92(+301.74pips上昇)
週間ベースでは陰線で、高値→終値で-166.59pips下落している。
ただ値上がり銘柄は値下がり銘柄より多い。
ダウ30 テクニカル分析
ダウ30の日足チャートをベースにテクニカル分析をしていきます。
1週間の価格動向ダイジェスト
- 週の始めから株価は高値圏で伸び悩んでおり、下がるかなと思いきや5日MAでしっかり支えられて史上最高値を更新
- 34000ドルの大台に乗せて週を終える
直近のレジスタンスライン
34022 水色のライン
現状ここをウロウロしている。
34565.78ドル 水色のライン
前回の押し安値(3月5日の始値)から直近の高値の山の終値(3月17日)で計算した幅を
直近の押し安値(3月24日の終値)に足した場所をN値のMAXと仮定した場合のラインです。(2088ドル幅)
上昇トレンドの波が続くのであれば、N値のMAXを目指して株価は上昇してくるのではないでしょうか。
こりゃあここまで来てもおかしくはないな…。
この辺でいったん下落してくれると押し目を狙いやすいんだけど
いかんせんショーターが多すぎるんだよなぁ…。
株価が下がらないから、はよ損切ってくれないかなぁ…。
直近のサポートゾーン
33158 水色のライン
この辺りまで押して来るか
25MAや基準線が近くにあるので、この辺りで買いが集まるかじゃないでしょうか。
ダウ30とSP500のCFTCのポジション比較
ダウ30はショートポジションが減ってる。
やっぱ34000ドルまで踏みあげられて心が折れたか。
SP500のほうは、また懲りずに売りが増えてる…。
買いもそれなりに増えてるけど売りの方が多いな。
こりゃ上昇圧力はまだありそうだなぁ。
ダウ30とSP500の個人のポジション比較
ダウ30もSP550も前の週に個人投資家のショーターが数%ロスカットしたのに
またショートが増え始めてる…。
このショート比率が減らないと株価が下落しても下に走らない気がする。
ダウ30のポジション状況 まとめ
大口も新規に売りで入ってきて
個人投資家も売りを追加したのを見ると
もうひと伸びありそう。
ファンダメンタル的に悪材料出てるけど
これじゃ下がるに下がり切れないわ。
週の終値を比較
2020年12月04日 30169.22 (+230.43pips上昇) 最高値を更新!30000ドルを突破!新型コロナワクチンの実用化期待と追加経済対策が速まるとの期待感で
2020年12月11日 30051.95 (-117.27pips下落) イギリスで新型コロナワクチンの接種開始
2020年12月18日 30284.56 (+232.61pips上昇) アメリカで新型コロナワクチンの接種開始
2020年12月25日 30231.38 (-53.18pips下落) 新型コロナウイルスの変異種が確認されEU各国でロックダウン措置が取られる
2020年12月31日 30420.14 (+188.76pips上昇) 最高値を更新 9000億ドル規模の新型コロナ追加対策法案が可決
2021年01月08日 31147.76 (+727.62pips上昇) 最高値更新 バイデン氏が次期大統領に承認される。上院決選投票で民主党が勝利。上院下院+大統領ともに民主党となる
2021年01月15日 30780.08 (-367.68pips下落) バイデン氏の景気刺激策は時前に発表されていたので、利益確定売りのネタに使われて終わる
2021年01月22日 31029.06 (+248.98pips上昇) バイデン氏の大統領就任式後に頭打ちで下落。女性初の財務長官イエレン氏はバイデン氏の大規模政策を支持
2021年01月29日 29987.22 (-1041.84pips下落) ロビンフッダーがヘッジファンドを追い込み損失計上で株価が暴落
2021年02月05日 31193.50 (+1206.28pips上昇) バイデン大統領の経済対策が縮小される事はなく、従来の規模で行くと表明した
2021年02月12日 31493.05 (+299.55pips上昇)
2021年02月19日 31482.60 (-10.45pips下落) 長期金利が約1年ぶりに1.3%回復 バンクオブアメリカがドットコムバブル級の過熱感を警戒
2021年02月26日 30902.16 (-580.44pips下落) 長期金利が1.6%に達してSP500の配当利回り1.48%を超えて株の魅力が薄れて株価が下落
2021年03月05日 31515.09 (+612.93pips上昇) SP500の大口が大人買い。ショーターが大量に踏みあげられて週を終える
2021年03月12日 32795.54 (+1280.45pips上昇) 1.9兆ドルの新型コロナ追加経済対策法案が成立!景気敏感株主導でダウ30が最高値を更新!
2021年03月19日 32626.71 (-168.83pips下落)
2021年03月26日 33108.09 (+481.38pips上昇) バイデン大統領が2億回の新型コロナワクチンの普及を目指す。そしてインフラ投資を計画中!
2021年04月02日 33325.69 (+217.60pips上昇) ISM製造業景気指数が37年ぶりの高水準。雇用統計も予想を上回る結果を受けて株価は史上最高値更新中!
2021年04月09日 33767.00 (+441.31pips上昇)
2021年04月16日 34188.09 (+421.09pips上昇) 長期金利が大幅下落でグロース株に資金が集まる
2021年04月23日 34025.92 (-162.17pips下落) バイデン大統領が富裕層を対象にキャピタルゲイン税の増税案を出す見通し。日本が緊急事態宣言、インドの首都でロックダウン
まとめ
ダウ30の相場状況をまとめると
- 日米共同声明で台湾の記述に中国がキレて米中対立懸念が台頭でリスク回避
- 日本の緊急事態宣言とインドの首都でロックダウンの発表でリスク回避
- 日本人が寝静まった頃にバイデン大統領が富裕層を対象にキャピタルゲイン税を引き上げる見通しが報道されてリスク回避
- インテルの決算発表は予想より良かったがデータセンター向けの収益が減益となった事が嫌気され大きな下窓を付けて下落
- アメリカの経済指標が良好で週末は反発して終える
- SP500の大口は新規に売りが増えて捕まってる状態
- 個人投資家はダウ30もSP500も売りを増やして捕まってる状態
前の週に売りが減ったのに
この週は売りが減るどころか売りが増えてる状態…。
こりゃぁ株価は思うように下がらんわ…。
キャピタルゲイン増税すら押し目だったとはなぁ。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません